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『Muted to a Whisper』 : The Drowners
パンクやパワーポップが一般的にどれだけ認知されているのか知らないけれど、僕がそこらへんのバンドを探す場合は、手当たり次第聞くよりも「RADIO」って単語が曲名にあるアルバムをまず探す。あまり非現実的なことは信じないたちなので、この単語には何かしら力があって、アーティストが引き寄せられるだなんて微塵も思っちゃいない。ただ、優れたアーティストは、メールさえ出せばリクエストに応えてくれるかも知れない、双方向の音のメディア「RADIO」に関心がある、ということなんだ。
例えば…、
RAMONESは"DO YOU REMEMBER ROCK'N'ROLL RADIO?"
THE CLASHは"THIS IS RADIO CLASH"
THE DEAD 60'Sは"RIOT RADIO"(今最も熱い「RADIO」でしょう!)
DONKEESは"LISTEN TO YOUR RADIO"(これは姉妹レーベル、1977で7inchが出てますね)
etc.etc…といった具合にね。
そして記念すべきEGGINGレーベル第一弾のアルバム、THE DROWNERSの『Muted to a Whisper』にももちろん"ON THE RADIO"なる曲がある。ヴォリュームをあげすぎたら、スピーカーがヤバいかも知れないほどの爆音スタートダッシュで、キャッチーなメロが流れてくる。ギターは低音を生かして、キーボードはスマートに疾走し、あどけないヴォーカルが乗っかってくる。WANNADIESに影響を受けていると公言しているのは、当然疑う余地はないのだが、どちらかというとFOUNTAINS OF WAYNE直系のギターを全面に押し出したクラブ・ヒット・チューン。まぁ「RADIO」ばっかりにこだわりすぎて、ジョージ・ハリソンのカバー、"WHITE MY GUITAR GENTLY WEEPS"を見落としていたのは僕の不覚。こちらは序盤からザラついた質感で疾走するのだが、展開がなんとも憎たらしい。間奏でクールダウンして聞かせた挙げ句、泣きのギターを挿入し、その後は右チャンネルと左チャンネルのギターが競い合いながらハーモニーを奏で、絶頂のまま果てるのだ。
アルバム自体は、荘厳な雰囲気で始まり、やがては気持ちの高ぶりを押さえきれなくなる感じの"LUPINNE"がプロローグとして存在し、以降は自然と足取りが軽くなるノリで軽快に突き進む。踊れる楽曲が絶え間なく流れているのはもちろん言うまでもない。これぞパワーポップといったアルバムである。
reviewed by taiki
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