Big Mama Thornton, Buddy Guy, Koko Taylor etc...

American Folk Blues Festival

『American Folk
Blues Festival
1962 - 1969 vol.3』
(US import / 国内盤)

*なお、このシリーズのUS importはリージョン1と紹介されていますが、すべて国内のDVDプレイヤーでも問題なく見ることができます。国内盤との違いってなにかは知りませんが、値段が2倍に跳ね上がる事情ってなになんでしょうね?

Muddy Waters, John Lee Hooker, T-Bone Walker etc

American Folk Blues Festival 1962 - 1966 vol.1

『American Folk Blues Festival
1962 - 1966 vol.1』
(US import / 国内盤)

American Folk Blues Festival 1962 - 1966 vol.2

『American Folk Blues Festival
1962 - 1966 vol.2』
(US import / 国内盤)


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2枚とも、US importですが、日本のDVDプレイヤーで問題なく再生できます。60年の彼の生の演奏がみれるこれは、その数分だけのために買ってもいいと思いますよ。ブルース・ファンだったら絶対です。
 

 昨年の暮れ、鮎川誠さんに教えてもらって速攻で買い求めたのがこのシリーズのvol.1とvol.2。その件に関してはすでにこちらで書いているのだが、その頃から噂に上っていたvol.3が登場。当然ながら、これも発表前から予約注文して入手した。なにせ、あのシリーズであれば、内容は想像が付く。要するに、小出しにしながら、残っている映像をまとめていこうということなんだろうし、まるで「死者のカタログ」ではないけど、ほとんどこの世にいないブルースの巨人たちの動く姿が、しかも、全盛期のそれを目の当たりにできるだけでもめっけものだ。

 ということで、この1枚、初っぱなはジャニス・ジョプリンがあこがれ続けていたビッグ・ママ・ソーントン。彼女が着ている服が前回発表されたvol.2と全く同じで、当然ながら、同じ時に録画されたものを使っているんだろうな。といっても、ヴォーカリストとして認識していた彼女が前回はジョン・リー・フッカーたちとブルース・ハープ(ハーモニカ)を吹いていただけだったのに対して、こっちはきっちり歌ってくれている。しかも、『ハウンド・ドッグ』だからね。それだけでもしびれるわけだ。それだけじゃなくて、彼女を紹介してギターを弾き始めるのが若き日のバディ・ガイときた。どうだ、文句あるか?

 といっても、ブルースを聴き続けて何年ってコアなファンじゃないから、今回ここに収録されているアーティストで知らない人もいます。Roosevelt SykesとかDr. Isaiah Rossとか...といって、他の人だって名前しか知らなかったり、数度しか聞いたことがなかったりってのもあるけど、そんなことが全然問題じゃなくて、最もブルースがホットだった時代の息吹がまんま封入されているのが面白いんですよ。

 例えば、バディ・ガイ。65年のものなんだけど、ジェイムス・ブラウンが64年に発表した『Out of Sight』のタイトル・トラックをやっていて、その最後の方には『Papa's Got A Brand New Bag』のフレイズが出てきたりするのね。しかも、彼のギターのワイルドなこと... このDVDに付けられているブックレットの受け売りだけど、ジミ・ヘンドリックスへの複線を感じるのは、当然だと思うんですよ。

 そして、(みんなそうだけど)伝説のBig Joe Turnerがジャズっぽいスイング感いっぱいで演奏しているトラックの後に出てくるのがクリームなんかもカバーしていた(みんなしていたんですけど)スキップ・ジェイムスの映像ですよ。69年に他界しているから、これなんかレアもレア、ブルース・ファンにしてみれば宝物のような映像のはずです。そして、ボトル・ネックの2連発でブッカ・ホワイトとサン・ハウスときた。これで昇天しないブルース・ファンはもぐりだと思うけど、ブルースなんて全然知らない人がこれを見たらどう思うんだろう。たった一人のギターを弾きなが歌う、そのパワーにぶっ飛ぶこと請け合いだ。もうゾクゾクしっぱなしなのよ。

 ハウンド・ドッグ・テイラーの強力なスライドとボーカルにリトル・ウォーターのブルース・ハープの絡み... 彼も68年に他界しているから、この映像もめちゃくちゃレアなんだろうなぁ。そして、そのリトル・ウォーターとヴォーカリスト、超ソウルフルな女性、ココ・テイラーとのセッションも、とんでもないのに、それをブラウニー・マギーとソニー・テリーがそばで見ているんだよね。

 圧巻なのはHelen Humesを囲んでのセッションなんだけど、リード・ギターがTボーン・ウォーカー、ピアノがメンフィス・スリムで、ベースが・ウィリー・ディクソンそこにブラウニー・マギーとソニー・テリーが加わるという布陣。これはですね、ビートルズとストーンズが合体して、そこにクリームが加わったようなものです。(このたとえも古いかもしれないし、技術的には当時の彼らは子供以下だったように思えるけど)実をいえば、このときのセッションの音が、シリーズのテーマ音楽として使われているのが、その2曲目を見てやっとわかりました。

 といっても、ブルース・ファン以外にとってこのシリーズのDVDがどれほどの価値を持つものかはわからない。それでも、一度はこのシリーズを見てほしいですね。なにせ、これがルーツ。だからいいんだなんて野暮なことはいいません。でも、ずげぇ〜と思えるほどにフレッシュだし、ロックってぇのは、ここから始まっているのだということがいやというほどわかるのよ。

 ちなみに、ボーナス・トラックも3曲。アール・フッカーのものはvol.1と同じ場所ので違う曲で、マディ・ウォータースは68年のもので、vol.1かvol.2では唄が中心だったように覚えているけど、この1曲目では頭の血管がぶち切れるぐらいのとんでもないスライドを聞かせてくれています。2曲目は、名曲『Got My Mojo Working』。さぁ、どうだ、これで文句あるか?


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