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前回のリリースから約2年。数えきれないほどのライヴを経て、PEALOUTが怪物みたいなアルバムを作りあげた_!
ここから最初に感じるのは、ものすごい緊張感だ。切れる直前までぴんと貼られたワイヤー、極限まで研ぎ澄まされたナイフ、なにもかもを貫くくらい尖った氷の破片。そんな鋭さのなかをひたすら真っ直ぐに駆け抜けていくようなイメージ。そんなテンションを見せつけられたら、もう虜にならざるをえない。気がつくとこの音と一緒に走り出している。
前作『WILL』が激しい面と柔らかい面を織り交ぜて絶妙なバランスを生みだしていた作品だとすれば、『ROLLS NEVER END』は「バランスって何?」とばかりにとんがった部分が全面的に押し出されている。あの、殺気すら感じるPEALOUTのライヴの映像がすべての曲から見えてくるのだ。アルバム発売前に披露されていた曲はもちろん、それ以外の曲も全部だ。彼らのライヴを見たことがある人はわかると思うが、収録12曲すべてにあの熱気を感じるって、相当やばいことなのだ。
ライヴのスピード感そのままの近藤智洋の歌が、頭の中に心臓に、何重にも突き刺さったまま抜けていかず残っているのは、脳と心を鷲づかみにする"歌詞"がそこにあるから。今回は英語詞と日本語詞が半々くらいなのだが、英語詞にも対訳がついているので、そこもしっかり見て欲しい。グッとくる言葉がそこここにちりばめられている。彼らの、そして聴く人みんなの決意表明のような"THE WAY"、アルバム全体のテーマでもある「SHOUT COOL! DANCE FOOL!」の繰り返しでトランス状態におちいる"ROLLS"。"響音狂鳴"、"LIGHT FOU YOU"では言葉のビートにのってダンスする。 "(WHEN YOU'RE)LOST IN HELL"で闇の中で見つけた光に涙して、"ONE KICK DISCHARGER"で次の場所へ_。とても全部は書ききれないが、歌詞をじっと見て、聴いていれば、きっと誰もが何かを感じるはずだ。怒りや喜びや、もっと複雑な感情かもしれない。でもきっといつか、いい感触に変わる何かを。
これを聴かずに人生過ごしたら後悔する。ロックが好きなら絶対に、絶対に聴くべし!
reviewed by wacchy
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