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THE MIDDLE WAY


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A FORLORN HOPE


 

やっぱりオマエらはこんなにも凄いのか!

 9/29。BRAHMAN3年振りのNEWアルバムが発売される。タイトルは『THE MIDDLE WAY』。

 この長い期間、2002年2/24のZEPP TOKYO、前作『A FORLORN HOPE』ツアーラスト以来、私は彼らのライブを観ていない。と、いうか、小さい所ばかりでやるのでチケットが取れやしない。生ツバ飲んで彼らのウワサ話に耳を傾けながら過ごした。

 横山健氏のライブに行った時のこと。横で開演を待つ、若手PUNKバンドのメンバーらしき男が(ファンに声をかけられ判明)友人とこんな会話をしていた。

「BRAHMANて最近何してんの?」
「ライブやってるらしいよ。小さいとこで」
「今も売れてんの?」
「いやぁ〜どうだろうね。そこそこはイケんじゃねえの?」
「TOSHI-LOW、ライブで笑ってるらしいじゃん」
「えぇ!すげえな、それ」

 実録である。こっちこそ、えぇ!である。

 彼らの言動にはいささか問題があるが、ライブに行った友人達からは揃ってこんな声が帰ってきていた。「よくわかんない。けど、いい。なんか違う」皆、 うまく説明できずモゾモゾする。しかし、少なくとも、TOSHI-LOW氏の笑う頻度が以前より増しているというのは事実らしい。驚きである。あの、ギリギリのところまで自らを追いつめて、そして感情を一気に吐き出すように演奏が繰り広げられる彼らのライブの中で、メンバーの中でも最も際どい心象世界で歌をうたっている(ように見える)TOSHI-LOW氏の笑顔は、少なくとも、私が観ていた2年前のライブの中では、ほんの一瞬の光でしかなかった。120%の出来でライブを終えた後の、そこから生まれる、真の納得の笑み。だからこそその瞬間に立ち会える幸運を胸に、ライブに通った。

 彼らの音楽には影があった。掴みきれない何かを探していた。そこに、聴く側に訴えかけるものが確かにあった。「俺達(おまえたち)は今どこにいるんだ?」いつもそう言われている気がしていた。

 2002年2/24のライブは本当に素晴らしいものだった。納得の笑みを、この目で、見た。そして次に向かっている感じが確かにした。圧倒的だった。あれから2年半。

 NEWアルバムを聴いた。

 正直、不安もあった。あの作品を上回るものが果たしてできるのか?この時間を彼らはどう生きたのか?女の視点からくだらないことを言うならば、女優の嫁さんの口からゴールデンタイムにTOSHI-LOW氏のノロケ話を聞くことになろうとは。万が一にも平和ボケしてたらどうしよう…あんな曲歌えんのか?なんてつまらないことも少し考えたりした。しかし。しかしだ。感想はたった一言だった。

「やっぱりオマエらはこんなにも凄いのか!!」

 これである。

 何度も何度も聴いた。いや、今も聴いている。しかし、答えは同じだ。

 奴らは凄かった。再確認だ。そう。そして、我々の想像を遙かに超えた、素晴らしいバンドだったのである。多彩な発想力。その視点。その表現力。演奏力。すべてにおいて、もう、とんでもない域に入っている。

 RONZIのドラムなんて1曲目"THE VOID"からやばいくらい凄いことになっている。2曲目"LOSE ALL"聴いたらきっと誰もが鳥肌立ちまくる。3曲目"A WHITE DEEP MORNING"のKOHKIのギターイントロ聴いたらそれだけでいい曲だとわかってしまい、泣けてくる。5・6・10曲目続けてライブで聴いたら、やっぱり涙出る。7曲目"CIRCLE BACK"みたいな速い曲でのMAKOTOのベース、シビレマス。4曲目"DOUBLE-BLIND DOCUMENTS"で早くライブで暴れたい!! 8曲目"(a place of)BLUE-MOON"の間奏なんてやっぱブラフ最高!てな感じである。9曲目"FROM MY WINDOW"みたいな拡がりのある曲は、正にこの人たちじゃなきゃ作れっこない。11曲目"TREES LINING A STREET"新しいぞこの感じ。そして12曲目"SHOW"みたいな曲で終わるところに、BRAHMANとしてさらに次を見つめる姿勢を感じてしまう。

 誰も真似ようがない。そりゃ凄いとは内心思っていたさ。でもここまで凄いとは!! いやマジで、こんな凄いの、聴いたことがない。

 そこでかき鳴らされる音の一つ一つは、限りなく真っ裸で、人が生きていく中で感じ得る全ての美しさと醜さと影を、体の、心の、中心で思いっきり浴び続け、葛藤し、衝突し、倒れ込み、そして、そこから、彼らは4人で、新しい光を作り出していた。

 ファンが待ち望むかっこいいハードコアな曲もある。しかし、それだけではない。その大半を占めるのは、彼らでしか鳴らせない、激しさと緩やかさと音楽への愛しさの中間で描かれた『美しいメロディー』だ。その、音の組み立て、曲の構成の躍動感、時間と空間のドキュメント性には、BRAHMANとしての新しい風がビュンビュン吹きまくっている。これまでより、よりはっきりと、明確に伝えられる言葉(歌詞)には、彼らの楽曲の中では始めて聴くような言葉、直接的な言葉、も多く、興味深い。それだけに、この楽曲たちが、ライブでどう演奏され、どう歌われ、どう伝えられるのか。本当に、本当に、1日100回くらい聴き続けながら、心して、その日を待ちたいと思う。


reviewed by oyumi
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