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なんでもSpirit of the Centuryでグラミー賞を受賞しているらしいのだが、そのアルバムはまだ聴いてはいないし、ほんの数ヶ月ぐらい前までこの人たちの名前も知らなかった。と、まぁ、偶然の出会いによって素晴らしい音楽と出会って、惚れ込んだアルバムをここに紹介しようと思う。
いつだったかSmashのボス、日高氏の事務所でなにかの打ち合わせをしにいったとき、彼がごそごそと紙袋から取り出してプレイヤーに入れたのが今回紹介するアルバム『Higher Ground』だった。どこの誰かなんて全く知らなかったんだが、1曲目の最初の一声ではまってしまった。
「People get ready, there's a train comin'...」
と始まるこれは、いうまでもなく、カーティス・メイフィールド(インプレッションズ)の名曲で、その声が渋い。
実をいえば、そのとき、日高氏から「いやぁ、このブラインド・ボーイズを今年のフジ・ロックに出そうと思っているんだ」という話を耳にしているのだが、当然ながら、正式に発表する前にこんな情報を出すわけにはいかないからずっと黙っていた。けど、こゆううのって、やっぱ、むずがゆい... おそらく、これはもうばれてもいいと思うんだが、なんと彼はアル・グリーンにも交渉していたらしく、残念ながらスケジュールの都合でだめになったとか。いずれにせよ、こういったアーティストが出演してくれる、あるいは、そんな可能性をはらんでいるフジ・ロックは、素晴らしいと思う。まぁ、スタッフのひとりだから、手前みそになるけど。(でも、そのあたりにも期待していてください。まだ名前はでていないけど、好き者にはたまらんアーティストの名前が徐々にでてくるから)
おそらく、音楽雑誌を読んでいたら、もうこのあたりのアルバムは知っていて当然なんだろうけど、(全てを否定してはいないけど)そういったものにはずいぶんと前に失望していて... というか、ネットの可能性の方に魅力を感じて全くチェックしなくなったことを少し反省していますが、ともかく、そんなことをきっかけに買ってしまったのが彼らのアルバム4枚。これが... その全てがすごいのだ。
最近の作品はピーター・ゲイブリエルのレーベル、Real Worldから発表されているんだが、さすがにマーケッティングというか、盲目のゴスペル・シンガーたちのグループをいかに「売るか」(世に広く伝えるか)ということに神経を使っているのかがよくわかるのがこの作品。なにせ、バックを支えているのはRobert Randolph and The Family Bandで、それだけで「聞きたい」と思った人もいるに違いない。昨年の来日公演でペダルスティール・ギターとオルガンの絡んだあの、ファンキーでディープでソウルフルなサウンドにはまった人もいるだろうから。
でも、当然ながら、それだけじゃなくて、なんとBen Harperも絡んでいる。彼がクレジットされているのは初っぱなの「People Get Ready」やLiving Colorばりのタッチが楽しめるStevie Wonderの名曲「Higher Ground」(レッチリのヴァージョンに接点を見たな)のカヴァー。また、そういったBen Harperのサポートに応えるように彼らが録音している彼の曲、「I Shall Not Walk Alone」なんて泣いちゃいます。なんかヴァン・モリソンを思い出しそうなこのヴァージョン、素晴らしいの一言につきる。というか、この1曲のためにこのアルバムを買っても間違いはないです。びぃぇ〜ん! マジ、泣いちゃいます。
もちろん、それだけじゃなくて、ジミー・クリフの名曲、「Many RIvers To Cross」も昇天もの。UB40がまだまだ本当に若かった頃に発表した「Labot Of Love」の最初の作品でRuby Turnerをヴォーカリストにして録音しているヴァージョンもぼろぼろになるけど、これもすごい。またまた泣いちゃいます。
と、そんなことを書いていたら、「泣くために」レコードを聴くんかい?といわれそうですけど、まぁ、それは「いい」という表現方法だと思ってくださいませ。ともかく、なんと60年にわたって活動している(なんでも最初の頃からだったらそうなるんだと... ホンマかい?)ゴスペル・グループの魅力を殺すことなく、「今」の音楽として作り上げたこれは、いいよぉ。
と思っていたら、クリスマス・アルバムなんだけど、『Go Tell It on the Mountain』も濃い。なにせゲストで名前を連ねているのがTom WaitsからSolomon BurkeにMichael Franti、Chrissie HyndeとRichard Thompsonのコンビネーション、さらにはかのAron NevilleからThe Staple Singers流れのMavis Staple、Geroge ClintonとRobert Randolphのコンビ、Les MaCanまで... これにも、脱帽。すいません、私が悪かった... もっともっと昔からあなた達を聞いていない私が馬鹿でした...ってな気分になったものだ。
そんでもって、同時に買ったのがBest of the Five Blind Boys of Alabama (US import)。どこかで「売る」ことを念頭に置いたプロデュースが絡んだものじゃない作品なんだけど、(しかも、買ったときにはドルのレートが低くて、900円ぐらいだった)これがまた素晴らしい。こんなに素晴らしい作品が(録音時間は40分もないけど)こんな値段で買えていいのかと思ったほどに強力なのだ。
まぁ、こんな文章でレヴューになっているかどうか、全然わからないけど、聞くたびに深みにはまりこむこのじじいたちの音楽にめろめろになっています。なにがどうあっても、今年のフジ・ロックじゃ、彼らの演奏を見逃さないぞと決心させるに足る名作の数々、聞いてほしいなぁ。
reviewd by hanasan
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