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最初に言っておこう。はっきりいって、PV集は嫌いだ。なぜかというと、ライブ>ライブ映像>PVという不変のランキングがすでに自分の中で構築されているからだ。
PVにありがちな、日常生活ではありえない「道を歩きながらおおっぴらに歌を歌っている状況」なんて虫酸がはしるが、ミッシェルガンからはそんなハンパな映像は生まれないことを知っている。改めて言うことではないかもしれないが、PV集にも関わらずすんなりと受け入れることができたのは、常にライブバンドだったミッシェルガンなら、ライブの延長としてのPVをつくるはずだからだ。見る者はオーディエンスであり、ライブに立ち戻らせる映像を無意識だろうがなんだろうが、完成させるバンドなのだ。だが、バンドはもう存在してはいない。ライブに行きたくなっても、解散してしまってはライブ映像で満足するしかない。そこが残念な部分だ。逆に、個人のライブの記憶を呼び覚まし、再び興奮させてくれるという利点もあるのだが。
再生してみると、白黒の映像に字幕が入り込んで、ヨーロッパあたりの映画、それも単館映画風のつくりとなっている。一言にPV集とはいえない演出に考え方が変わった。境界線がわからないまま"ブラック・ラブ・ホール" に突入し、いつのまにかライブ映像が流れ出している。よくよく考えると音はスタジオ音源なのだが、ライブとして感情移入してしまい、それこそ一気に飲み干した感があった。
"ミッドナイト・クラクション・ベイビー"の直前には興味深い映像がある。それは、イタリアの『SERIE Z FESTIVAL 2003』のオフショットで、ポスターにはオーストラリア・ガレージの草分け的存在、「RADIO BIRDMAN」の名前があった。少し前にチバがトリッピン・エレファントのフリーペーパーで紹介したこともあるバンドだ。ジャケットだけでガレージの匂いがぷんぷん、よかったら聞いてみたらどうでしょうか。
その"ミッドナイト〜" なのだが、なんと幕張の映像を使っている。汗で髪が顔に張り付いたチバが歌う、まさしくあの瞬間なのだ。
ライブの映像を使わないものもあるが、その手にはしっかりと楽器があって、演奏している。歌詞世界とリンクした画があって、いかにもミッシェルガンらしい。"デッドマンズ・ギャラクシー・デイズ" は血まみれのデッドマン=ミッシェルガンが歌い、"エレクトリック・サーカス" は空冷短気筒バイクが燃える。「BURNING MORTERS GO LAST HEAVEN」とサブタイトルが付けられた幕張の、その日に発売になった作品だ。思いは確実に伝わるはずだ。
タイトルはたぶん『GREAT ROCK'N'ROLL SWINDLE』の"Who Killed Bambi?(誰がバンビを殺したか?)" からきているのだろう。またしても遊び心を見つけてしまったぜぃ。
reviewd by taiki
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