川村かおり、696、MOTOAKI他

696 TRAVELING HIGH

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「俺、あの場所にいたなぁ」と『696 TRAVELING HIGH』を見るたびに思う。当時、高校三年生だった俺はこのツアーによって人生を変えられた。このDVDで疾走しまくる真っ黒なバスを生で見た時に「いずれ乗ってみせる!」と決めて東京に出てきた。バカな夢だとまわりに言われたが、夢をもってないよりはマシだ。結果、臆病にならなければ何ごとも達成できると知った。川村カオリさんの「人生間違っちゃたねー」の言葉は本当に嬉しかった。

 正直、川村カオリ率いるSORROWのライブレポート、ツアー同行に手を挙げたのに理由なんてない。自分で驚くほどの瞬発力で、行きたい、やりたいの一心で突っ込んでしまった。そうさせるだけの魅力をもっためちゃくちゃなパーティーだったから(川村カオリインタビューVol.2参照)、ぜひとも見てもらいたいし、知ってもらいたい。「行きてー!」ってなるよ。今は「休止」だけど、川村さんはD.I.Y(Do It Yourself)の人だから、また何かやらかしてくれるはずだ。

 いつになるかわからないけど『696』を前から知っている人も、このレビューで知ることになる人も、新しいイベントが始まったら一緒にフロアでぶっ飛ぼうや!

 「あなたにとってロックンロールとは何ですか?」の問いに答えるオーディエンスは「意志」、「人生」、「ROCK'N'ROLL FOREVER」とシンプルな言葉を発していた。俺は「栄養」って言った覚えがあるな(使われなかったけど)。川村カオリ、坂田かよ、中村達也の三人が集まってツアーに出た『696』はいたって純粋に騒いでロックンロールの楽しさを知ってもらいたいという部分が大きい。また、自ら楽しんで壊れることによって、オーディエンスもDJも変わらないってことを伝えてくれている。このDVDには、フロアのまん中で踊るオーガナイザーの姿や、パーティーで起こった出来事が目一杯詰め込まれている。「なんであの映像ないの?」って思う人もいるだろう。俺にもそれはあって、金沢の話だけど、缶ビールをオーディエンスに囲まれながら飲み干す中村達也の映像(撮っていたのはMASATOさん)とか何で無かったんだろうって。最低いくつかは切らざるをえない状況だったとは思うし、すべてが半端ないテンションだから悩んでカットして、っていう光景が容易に浮かぶ。見れば納得、それぐらいヤバかった。SORROW、LOSALIOS のみならず、MAD 3やSHERBETSも巻き込んでいるし、DJの名前だけでもヤバいってわかるよ、って言う人もいるかもしれない。待て、確かにそうだが、それだけではないんだ。

 ツアーの表だけでなく、裏で起きていた出来事も隠さずに見せているというのは勇気があると思う。それが必ずしもハッピーなことだけではなかったから。川村カオリが病気になったり、ひょんなことから泣き出してしまったり、坂田かよが思うスタッフのあり方についてだとか…。たとえネガティブな事であっても決して隠さずに、知ってもらいたいという姿勢は見習いたい。

 最後に『696』に教えられたことを二つほど。疾走するバスの映像にLOS LOBOSの"MAS Y MAS"が流れる。わかりにくいなら英語に直してみよう。「MORE AND MORE=もっともっと」、もっと楽しもうよってね。もう一つはもちろんD.I.Y.だ。何も川村さんだけの話だけではない。俺らも『696』でも何でもきっかけにして、自分の道を見つける、ってことが重要なんじゃないかな。



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