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Banda Bassotti的世界の旅 〜 抵抗の歌を鳴らせ! - part1 -
去年のフジロック・フェスティヴァルは僕の心のなかで、とりわけ特別な意味をもつものとなった。
灼熱の日射しを浴びて、フィデル・ナダルが「おれたちの肌の色は黄金に輝いている」と煽動し、ライヴを終えたマヌー・チャオの穏やかな、だがどこか超然とした眼差しに触れた。幻想的なキャンドルの灯りのもとでパティ・スミスは"People Have The Power"を歌い、ビリー・ブラックは変わらぬ歌声を聞かせてくれた。フェスティヴァル最後の夜には、バンダ・バソッティの圧倒的なパフォーマンスと、誠実で熱っぽい真摯な姿勢と出会った。
そして祭りを終えた月曜の朝、ジョー・ストラマーは眩しそうにピースサインを返してくれた。
バンダ・バソッティこそジョー・ストラマーが、ザ・クラッシュがこの世界に巻いた種が咲かせた、もっとも真摯な花の一つだろう。政治の狭間に埋もれ、政治に虐げられている人々を支援するベネフィット・グループとして、これまでユニークでオリジナルな活動を開拓してきた。『大声で叫べ!』 行動と音楽を明確な手段として。
そんな彼らの復帰第3作『Asi Es Mi Vida』はカヴァー・ソング・アルバム、世界中の抵抗の歌を網羅した、18通りのワールド〈プロテスト〉ミュージックだ。全編を通しておおらかでエネルギッシュなスカ/ロックのリズムが貫かれているものの、曲調はキューバからチリやニカラグア、アイルランド、ドイツにソ連、スペイン、カタルーニャ、エウスカディ(バスク)、そしてイタリアと、それぞれのフォークロア色が鮮やかに反映されている会心作。その混沌としたミクスチャー具合と、どちらにも偏ることなく、且つどちらかが埋もれてしまうこともない絶妙なバランス感覚は、バンドとしての彼らの充実ぶりを伝えてくれる。
ぼくらはバンダ・バソッティ的な世界旅行、弱者の側からの音楽を通した現代史、を追体験する。アルバムのなかから主だったものを紹介すると…
1. "Guantanamera(ガンタナモから来た女の子)"
ホセ・マルティの詩によるキューバの第2の国歌ともいえる歌で、ラテンアメリカではとてもポピュラーな歌。陽気なスカのリズムにサルサの旋律が絡んだ、 弾むような曲で、嗄れたシガロのヴォーカルとチャンバワンバのルー・ワッツの掛け合いが、いい味を出している。
私は椰子の生えている地方の誠実な農民
この世を去る前に残しておきたい我が心の歌
と、キューバのガンタナモ地方からやって来た少女が、美しい故郷のことを語っている歌。
Jose Marti (1853 - 1895) 19世紀のキューバを代表する詩人、思想家。植民地支配を続けるスペインへの独立運動を指導して、42歳で独立戦争にて戦死。1953年、傀儡政権を置く露骨なアメリカ支配に抵抗したキューバ革命は、マルティ生誕100周年の記念日に勃発した。
全然余談だけど、サビの"Guantanamera, La Guantanamera"を"One Alan Shearar, One Alan Shearar"と替え歌で歌う、ニューキャッスル・ユナイテッドのアラン・シアラー応援歌でもある。
reviewed by ken.
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