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CD屋さんをのぞきに行った。するとたまたま視聴コーナーの一角にTrail Of Deadのデビューアルバムが置かれていた。「やっとでたんだ」そんな感じで自然とヘッドフォンに手を伸ばし、再生ボタンを押した。
思えばTrail Of Deadの音を始めて聞いたのはおととしの冬だったと思う。それはラジオからだった。印象はSonic Youth,それだけだった。Sonics好きの友達に、「Sonicsに似た音を出すバンドがいるよ!」と伝えると、「Sonicsに似た音を出すバンドなんて山ほどいるよ」と言われたのを覚えてる。たしかに最近の新人バンド、特になぜかUKからは(とは言ってもTrail Of DeadはUSだが。)Sonics Youthから多大な影響を受けたバンドが多くでている。昨年デビューアルバムをリリースした『My Vitriol』を始めとして、一番最近UKを騒がせたThe Musicまで。彼らの特長はやはり、激しくとどろくギターサウンドと繊細なメロディの共存。そしてMy Vitriol、The Musicのケースでもそうだが、インストの曲がとてつもなく素晴らしくドラマティックで美しい、ということだ。
そしてこのTrail Of Dead。再生ボタンを押すと、しばらく荒々しいギターとそれに乗っかるせっぱ詰まったようなヴォーカルが鳴っている。そのあとに待っていたのはまるでPavementを彷彿させるような哀愁を帯びたコード進行のサウンド。この中間部分は本編とはまた違う感触を与えてくれて、ここの部分だけ違った曲、インストの曲、みたいな感覚だった。この時点で私ははっきり言って驚いた。私のTrail Of Deadのイメージが壊れたからだ。こんな繊細な音を出すバンドだとは思っていなかったからだ。というのも、先にこのバンドのことをSonic Youthから影響を受けたバンド的に書いたが、昨年のサマーソニックでライヴを目撃した時、また違った印象を受けていて、At The Drive Inのように、激しい攻撃性を前に出すバンドだと思っていたからだ。このバンドはライヴなんだな、と自分の中で勝手に決めつけてしまっていた。だからCDを聴いてひたるバンドではないと思ったし、メロディよりもパフォーマンスだと思っていた。だからこそこのCDの中の彼らには驚いた。繊細さを際立たせるようなピアノやストリングス使いの曲も目立つ。
そしてヴォリュームを上げればそれだけ激しく音が自分の中に染み込んでくる、伝わってくる、攻めてくる。そのまま、なのだ。思えば最近のバンドでこんなに無防備で計算なしのバンドって少ないと思う。一般にラウドミュージックって呼ばれているバンドほどそこには壁があってナマで伝わってこなかったりする。このバンドの音を聴いて、こんなにもシンプルなことがこんなにも気持ちいいことを再認識した。
とにかく、視聴し始めて1曲目でやられた、ってかんじだった。意外なバンドが意外な時期に突然私の前にあらわれて、私は今衝撃を感じている。
reviewed by eri.
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