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すごく聴きやすかった、こんなロックって"アリ"なんだって思った。それはピアノが主役のロック。ピアノがギターに成り代わって(というかギターレスのバンドなのだが)ロックの主役に踊り出れるなんて、自身にはそれまではこのような事が考えられもしなかった。確かに1曲、1曲で主役になったりする事はあろうが、このバンド、BEN FOLDS FIVEの場合は全曲である。とにかくインパクトは凄かった。そう思ったのが、今('02)から7年前の話。えらい昔の事である(笑)
現在このバンドは解散してしまっており、Vo、Pianoを担当していたBEN FOLDS はソロとして活動している。が、彼らが残した遺産ともいえる1st Albumは"寂し楽しい"作品となっている。いささか変な表現であるとは思うが…。底抜けに楽しくなってしまうようなカンジじゃなくて、なんかふとした拍子にニコってわらってしまうようなカンジに似ている。落ち込んでいるときのような気分の時にはわが身を包みこんでくれるような気がするような、はしゃぎたいような気分の時には他のロックバンドが醸し出す音とは違った感じではしゃがせてくれるようなものであると思う。ロックという、ギターが唯一無二ともいえる分野でピアノを主役に持って来た為に起こった現象のひとつなのであろうか。
2曲目の『Philosophy』、6曲目の『Underground』、7曲目の『Sports&Wine』この作品の中で自身が特に気に入っている曲であり、聴けば先程の"寂し楽し"感がわかってくれるような気がする。例えば、聴いていて懐かしい思い出がよぎったとする。その内容が淡いものであったり、苦いものであったりしても、その思い出はやわらかい感じなのである(これもいささか変な表現だが)。もし、彼らの曲であなたの身体がツイストするならば、あなたの表情は無表情でもなく、攻撃的な表情でもなく、口元が軽く緩んだような微笑み加減であろう気がしてしまう。
今現在このようなバンドは世の中で、その当時よりは多くなっているかもしれないし、彼ら以前にもいたかもしれない。しかし、このBEN FOLDS FIVEのようなテイストを持ったバンドには自身は出会っていないように思う。 だから、こんなに月日が経っていても、聴けば、きっと各々が新鮮なロックを体感できるのではなかろうかと思える1枚であると思う。
reviewed by toy.
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