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今さらながらPixiesにハマってしまいました。キューブリックが描いた2001年までもうあと何日…ってところなのに何故今頃十年以上も前のバンドにのめり込んでしまったのか。ライブで好きになることが多いワタシだけど、今回は映画から。といったところで「ははぁ〜ん」とか「なあんだ」って嘲りの言葉が友人からことごとく浴びせられたがそんな雑音は聞こえないふり。そう…映画とはブラピ主演のFight Clubなの…。
この映画は公開当時、鍛えられたブラピの肉体とバイオレンスな部分ばかりが取りざたされて、私としてはかなり不満があったのだが(とはいえ、女友達とそのブラピ話に花を咲かしたのは言うまでもなく)ワタシ的にも途中の展開(ネタバレになると困るので書きませんが)や、いかにもなオチがハリウッド的でなんだかなぁ〜と思った部分がなきにしもあらずなんだけど、最後に流れる曲がいい歌〜なんて思ってはいたのだ。
と、文句はたれてみたりしたんだけど、好きな映画なので先日DVDが発売になったので早速買ったのだが家で見ていた。ら!以前よりも深くその「うた」に脳みそを揺さぶられてしまった。ああああああ〜〜〜〜このベタなオチ、不満が残ったんだけど、この美しい映像とこのすンばらしい曲が全てを救っているわ!ああ、このシミる歌はどこのどなたが???と思った途端にpc起動。ネットで検索かけること数十秒、あっというまに想像主様達の身元は割れた。
Pixies/Where is my mind
ぴくしーず…なまえは聞いたことがあるぞ…と押し入れの中の膨大なテープを探しはじめると、ありました!でも1曲だけ。しかも、違う曲…。曲名を知った途端、まあなんて素敵なタイトルなの?と、既にシミはじめていたアタシは早速ネットでがんがんに検索をかけた。
すると出るわ出るわ…Pixiesがいーーーぱっぱい!ワンダホー!いやぁ〜ネットってホントに便利ですねえ〜。しかし海外サイトの、特にUSサイトの充実に比べて、日本ではお気に入りのバンドの一つにあげられてる事は多いがPixiesオンリーに入れこんでるサイトはそれほど見当たらなかった。あきらめて海外サイトを片っ端から調べ始める。
そこで驚きの事実。ええっ、この曲って88年のモンなの?いや、曲の感じとか、最近のバンドではないとは思ってたけど…てっきりグランジ全盛の真っ最中にNIRVANAの仲間バンド的に出てきたのかと思いきや、ハッキリ言って、その網元の様な人達だったのだ。
NIRVANAがグランジという一大ブームを巻き起こしメインストリームの流れを変えたのなら、そのNIRVANAに影響を与え、グランジ火付けのパイオニアは彼らだったのだ!あらビツクリ。その道では有名なお方達だったのね。
早速PCつけっぱなしで閉店ギリギリのタワレコに駆け込んだ。ありました〜Pixiesコーナー。ま、とーぜんといえばとーぜんだけど。で、タワレコお馴染みの手書きお薦めカードに目をやると「ナンバーガールも大好き!NIRVANAも大好きだった」と書いてある。ふーん。CDをぐわっと鷲掴み、裏の雑誌コーナーで立ち読み。ちょうど20世紀の音楽なんつー特集が時期的にてんこもり。ぱらぱらっとめくるとありました〜ピクシーズ、の文字が。でもたいして大きな記事じゃない…それよりもマイハニーのNINの写真がかーなり!イケてないのに憤慨しつつ店を出る。
出た途端、ばりっとビニール破って早速ディスクマンに入れて…と。とりあえず、他の曲はすっとばしてWhere is my mindを聞く。いきなりシミる。ブラピ主演映画のエンドロールに流れる曲にはまる…なんともかっこわるいよーなハマりかた。しかも今さら…88年の音楽にシミシミ。(苦笑)へっ、関係ねーや。好きになったらそのバンドが古かろうが、ジャンルが違おうが、ダサかろうが好きなものは好きなのが私の信条であるのだから。信条というより、好き〜!!って思ったらとめられないのがホントのところなんだけど…。
で、何となくジャケットをひっくり返して見てみると、ナント22曲も入っているではないか。どうやら、今発売されてるこのCDは87に発売されたミニアルバム、Come on Pilgrimと88年のデビューアルバムSurfer Roserとのカップリングアルバムであるらしい。揺れるうすぐらいバスの中でアートワークを見る。とっても美しくてちょっと不思議な世界。アメリカのバンドだろうと思うのだが、それっぽくないというか。上半身裸のフラメンコダンサーの写真がセピアに焼かれている表紙。中には背中に熊の様に毛がはえた男性の写真。なんだかおとぎ話のようでもある。それはWhere is my mindの歌詞でも感じた。
With yourfeet on the air and yourhead on the ground
Try this trick and spin it Yeah,
Your head will collapse if there's nothing in it
then you'll ask yourself
Where is my mind?
I was swimmin' in the Caribbean
Animals were hiding behind the rocks
Except the little fish
But they told me, he swears
Tryin' to talk to me to me to me
何気ない、けれども目を閉じると情景がすぐさま頭に浮かぶ、透明感のある歌詞。これを書くと意義あり!って思われる方、沢山いらっしゃると思うんですが…あえて書くと、私はこの人達の歌詞を聞いて現代版ランボーじゃないかしら、と思ったのだ。あの、有名なエタニティという詩を思い出したから。今までこんな風に思ったのはPixiesだけじゃないんだけど。ランボーの詩には独特なストリート感にあふれてて、ロックの歌詞に通ずるものが多い、と私は常日頃から思ってもいたから。
歌詞については、言葉はあと、先に音楽ありき…というのもあると思うんだけど、曲中カリビアンと聞こえる部分や、他にスペイン語のタイトルの曲があることで彼らの歌詞については是非とも知りたかったのだ。(実は、買ったCDには歌詞が載ってなかったのでネットで調べたのだ。なんて便利。これでPixiesワールドに浸れるってものです。)
家に帰ってから飲まず食わずで9時間あまり、PixiesをBGMに調べまくりました、まるでネットストーカーのごとく。今ではメンバーの名前もお誕生日も言えるわよん♪…なんてどーでもいいことはさておき。一番興味深かったのはやはりスペイン語の曲のタイトル。
???と思いながらライナ−を読むとメンバーの一人がフィリピン人。そして彼は子供のころプエルトリコ系の学校に通ったそうで、それがバンドのサウンドや不思議な歌詞に影響を与えているよう。へえ。そうなんだ。歌詞が不思議ちゃんなファンタジーなのに、サウンドは前衛魂あふるる…と言ったところか。
しかし何と言ってもこのPixiesの魅力はその誠実なサウンドにある…と私は思う。別にそれはドラッグやらないとか人殴ったりしないとか、そんなことじゃなくて(大事だけどね)、音楽をつくる姿勢をいうものにとても誠実さを感じるの。たった数枚のレコードを残して解散してしまったなんて…もったいなさすぎ。だが、フォロワーのフォロワーの私が言うのもなんだけど、この人達って時代とともに生きた人達なんだろうな。もちろんそれはサウンドからうけるイメージで、彼らの意図するホントのところがどうなのかはわからないけど。80年代の終わり、ガンズやまだマイケル.ジャクソンがメインストリームを席巻してる頃に出てきた…というのが深く頷ける。少しづつ、ビースティーやソニックユースみたいなオリジネイターが姿を表しつつあったけども、皆が音楽における「イノセント」というものを忘れていた時期ではないだろうか。いや本当は欲していたのだ。そしてそれは、その後のNIRVANAの爆発を見れば明らか。だって新しさも何も彼らの音楽には感じなかった。でも彼らの音楽のもとにある人間像やアティテュードにはとても共鳴したし、心を動かされた。Where is my mindからCuctusそしてVamosへの流れをききながらそんなことをぼんやり考えたりしていた。そしていつの時代でも、そんな「本当の気持ち」を綴るアーティストの音楽に私はこれからも魅了されつづけていくのだろう。12年後になったからこそ好きになった、あまのじゃくの私は素直にそう思った。
reviewed by mimi.
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