Stereophonics at 赤坂ブリッツ(1999年6月11日)
「私はStereophonicsについて殆どなにも知らない」

と自慢したところでどうしようもないのだが、ふと彼らのライブに足を運んでみたく なった。 今までは「あぁなんとなくそんなバンドいたかな」程度の認識しかなく、おまけに StereophonicsとStereolabの区別がつかないほどの有り様で、なんと言うか お前ちょっと顔洗ってこいとでも言われてしまいそうな状況であった事は確かだ。

初めてjust lookingのプロモを見掛けたのが確か数ヶ月前だったと思う。 もちろんそれまでは彼らの曲を聴いたこともなく、ファースト・アルバムも 購入していなかったのでここでようやく初対面を果たしたわけだ。 深夜のUKチャート番組でたびたび見掛けるjust lookingはスローでありながら 力強く、更なる展開を期待せずにはいられない印象が残っていた。

その頃から音楽誌や情報誌での記事を気にするようになったのだが、彼らを修飾する 言葉というのは決まって「ストレート」であった。「ストレート」 この言葉、みん なはどんな想いがあるだろうか。確かにUKに限らず、音楽に限らず、世のアーティストと 呼ばれる人達は、個々の独創性をもって我々には想像もつかないような素晴らしい 作品を提供してくれる。これが変化球だとは言わないが、果たしてStereophonicsと いうアーティストが我々に投げかけるボールがどんなものなのか、無性に確かめたく なってしまい仕方がなかったのだ。

冒頭でも述べたように私は彼らに対する知識が全くと言っていいほどないため、 正直言えば彼らのライブパフォーマンスを心底楽しめるかどうか多少の不安もあり、 ちょっと(かなりの)場当たり的な行動を反省するところもあった。しかしその賭けは見事に当たったようである。終始溢れ出る力強いサウンド、キン肉マンのような身体から湧き出るこれまたパワフルな声がうまく溶け合い、なんとも言えないワンダホーな感覚に包まれた。

真っ直ぐでもない、変化球でもない、ただただ彼らの全身から発せられるサウンド シャワーが私を直撃していた。

Reported by トガシ イサム


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