Sugar Ray @ 赤坂ブリッツ(23rd May '99)
海を超え元気を運んできた陽気な飛魚たち
あれほど話し好きのアーティストのライブは初めてだった。派手な演出、照明はなく、甘い光線で観客を酔わせる。ステージを縦横無尽に動き回り、元気いっぱいスーパーボールのように飛び跳ねる。和やかな曲では、包み込むような甘い声に観客は酔いしれる。歌、演奏共に申し分なく、パワフルなステージは1時間30分に及んだ。
会場では、Sugar Rayが登場までの間、The Offspringの"Americana"がかかり、ここでも彼らの圧倒的な人気を目にする事ができた。だが、何もThe Offspringをかけなくても、と、心中複雑ではあった。観客の体が温まり始めてきた頃、ようやくSugar Rayがステージに登場。じらされただけあって、1曲目の"RPM"から会場の熱気は凄まじかった。1曲終わる毎にMCが入る。その話が長い。ツアー中に亡くした最愛の祖母の涙を誘うような話から、次の日のチケットが余っているので買ってほしいと、自ら宣伝するなど、良くしゃべる。とにかく、歌っている時間と同じくらいの長さ、話していたのではないか。英語がわからない人が大半だったのかもしれないが、理解できなくても、彼らがとても近い存在に感じ取る事はできたであろう。
中盤、観客2人をステージにあげ、マイクを持たせパフォーマンスさせる、ちょっとしたショータイムもあった。ライブというよりも、観客と一体のイベントを見に行った感じもしたが、それがSugar Ray流のライブであり、彼らなりの楽しみ方であったのかもしれない。
ヴォ−カル、マークに対する黄色い声。少しばかりアイドル化してしまっているのは否めない。ありがちな、横手振りを見ると恥ずかしくなり、ちょっと拍子抜けしてしまったところもあった。何はともあれ、3枚のアルバムの曲を満遍なく披露。アンコールなしで去ってしまったのは、来日を心待ちにしていたファンにとっては、かなり納得のいかない部分ではあったと思うが、彼らが魅力は惜しみなく発揮されたのは、間違いないだろう。
聴かせるだけではなく、Sugar Ray全員も楽しんでいるのが伝わってくるライブだった。見ているこちらまで、弾んだ楽しい爽快な気分になる。凄まじい楽観的パワーだ。
できれば、次回来日する時は、もっとSugar Rayのかっこいい部分が発揮できる激しい曲もやってほしいと思う。個人的には、「Amracadabra」をやらなかったのが、心残りではある。だが、楽しく騒ぎたい人には、彼らのライブはお薦めかもしれない。
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