IAN BROWN at Shinjuku Liquid Room
 昨年のFRF98でのステージから待つこと半年あまり、やっと実現したソロ公演での再会。わたしは遅れて来たStone Roses ファン(まだまだ勉強中)で、あの時初めて“動いているイアン”を見た。ソロアルバムは何度も聴くまでピンとこなかった。それはやはり無意識にローゼズの音を期待していたからだろう。でも、いまではその中の数曲は大好きな曲になったし、“これから”にも注目しようと思う。

 会場のリキッドルームは7割ぐらいの入りだっただろうか。28/29と続いた東京公演(本来は昨年の12月だったがイアンが某事件を起こし延期になっていた)のあとの追加公演なので、まぁ仕方がないか。

開演時刻を30分ほど過ぎたところでほかのメンバーが登場、そしてイアンが出てくると大きな歓声が飛ぶ。

大阪/名古屋での様子や恵比寿での様子はだいたい聞いていたので、そんなにドキドキしないで見ていたわたし。時折日本語で「シアワセデスカ?」などと、観客とコミュニケーションをとるイアンはとてもリラックスした様子だった。何度も何度もステージ前のファンに手を伸ばして握手をしたり、ピックをわざわざ手渡ししたりファンサービスに努める彼。投げ込まれたプレゼントもしっかり拾い、その中の一輪のチューリップ(に見えた)をアジズの鼻先に持って行ったり、ニッコリ顔(ニヤリとしそうでしない)こそ見せなかったが、ほんとうに楽しそうだった。特にどよめきをよんだのは(おそらく、投げ込まれた)バナナを頬張りながら歌い、さらに皮付きの食べかけを前列の(たぶん)女の子にあげた時だった・・・

 わたしの好きな曲が集まっていた後半は充分楽しんだけれど、実のところ音楽的にさほど特筆すべき高揚感はなかった。内容はアンコールを含め1時間半ほど。 今回のライヴでもやはり彼はうまいボーカリストではなかった(加えてアジズのコーラスもいまひとつ)・・・が、うまく言えないけれど彼には人を引き付ける何かがある。だからこそ、なんとも歯切れの悪かったFRF98での印象を払拭したくて観に行ったのだ。“何か”を確かめたかった。

一夜明けてその“何か”を感じることが出来たのかどうかはわからないけれど、ソロアルバムの“Unfinished Monkey Business”というタイトルが今になって妙にハマる。今、彼は自分がやってみたいことを、一人でどんな風にできるのか体験しているところなんだな、と感じた。今後さらにソロでの活動が増えれば、作品もライヴももっと良くなるはず、と思わずにいられなかった。それは、彼が Ian Brown であるから期待する、しごく当然のことなのだから。

Reported by Marimi HORIMOTO


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