buttonディーゼル・アン @ 新宿レッドクロス (28th May '06)

情熱のR&Rエンジンは紅く吠えた

Nylon  オイスカルメイツでもギターを弾いているタエコ、先ごろ惜しくも解散してしまったトゥリーベリーズのドラム、サカッキ、それにベース、トモミによるディーゼル・アン。4月に発売されたファースト・アルバムのレコ発ライヴである。

 彼らの音を説明するなら「ガレージ、ロカビリーをベースにしたシンプルなロックンロール」とでも言う他なく、何も知らない人にはいかにも類型的なイメージを与えかねないが、軽々しく言い表せられない懐の深さと、強い個性が感じられる。ガラッパチなダミ声でシャウトするタエコのヴォーカルを耳にした時、そのインパクトに圧倒されない者はいないだろう。その声で歌われるメロディーは、オールディーズ・ポップスから昭和歌謡まで引き合いに出したくなるキャッチーなもので、一度聴いただけで心を鷲掴みにされる。適度に文学的で、言葉の選び方に妥協を許さない日本語詞へのこだわりも素晴らしい。またロックンロール・バンドとしてツボを心得た巧みな演奏力も魅力だ。

Nylon こうした要素に、タイプの異なるバンドで演奏してきたミュージシャンとしての彼らの経験が生かされていることは間違いなく、バンド結成からファースト・アルバムの発売まで、7年を要しているのは決して遠回りではなかったのだと思う。

 彼らがホンモノであることを裏付けるように、レコ発イベントはマイティ・ムガルズや夜のストレンジャーズら、ライヴ・ハウス通いをしているうるさ型のファンをも唸らせるバンドたちがこぞって駆けつけ、盛大なパーティーとなった。豪華な対バンの演奏で充分過ぎるほどウォーム・アップされた満員の観客は、トリのディーゼル・アンの晴れ舞台を心から祝福しているようだった。無論彼らの演奏は期待に充分応えるもので、アルバムからの曲を中心に、次々披露されたのはいずれも奥行きがあるのに全くマニアックではなく、むしろ敷居の低さを感じさせる親しみやすさがあった。そして言うまでもなくロックンロール!こんな曲ばかり演奏されて、楽しめない客などいるはずもなく、タエコに「もうやる曲が無い」と言わせるまでアンコールが続いたのだった。

 殊ロックに限れば、現在世界中で最も層の厚いシーンがあるのは日本だとかねてから考えているのだが、ディーゼル・アンはそれを証明するサンプルとして格好のバンドである。
review and photos by 棚橋憲治

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