高円寺阿波踊り(2002年8月28日)
 夏の夜、街の中をサウンドシステムが鳴って、老いも若きも踊りまくる、しかもフリーというイベントが日本にあるんだよ!という感じだ。

 夕方、丸の内線の新高円寺駅を降りると、すでに祭りの始まりを迎える空気に満ちている。表通りにも裏通りにも人がいっぱい。道端にはビールやジュースを冷やす水槽、焼鳥を焼く煙り、焼そばやチヂミなどの即席の屋台が出ている。

 携帯電話で連絡を取り合って、アーケード街と高南大通りを結ぶ道にあるパチンコ屋「赤玉」(←ナイスなネーミング)座り込んで飲み始める。

 ここはアーケード街と大通りの二つから音が聞こえてくる。道行く人は、ネクタイ姿のサラリーマン、ニルヴァーナのTシャツ、レイヴでよく見掛ける絞り染めのTシャツ、浴衣やキャミソールの女の子、お爺さんに手を引かれる子供まで老若男女いろんな人がいる。この統一感の無さがいい。我々の目の前をノースリーブの女の人二人が手話をしながら通り過ぎたりして、この祭りの空気だけでも楽しもうとする人もいるのだ。できればフジロックもそういうフェスであってほしいと思う。

 阿波踊りといっても連(グループ)によってかなり音が違う。ヨコのりのグルーヴだなとか、BPM140くらいのミニマル・テクノだなとか、ビッグビートだなとか、それぞれの連によっての違いがある。わざわざ場所取りしてゴザをしいて観るのではなくても、音を聴いているだけで楽しい。

 祭りも佳境に入ってきて自分達の近くでDHR(デジタルハードコアですね)のTシャツを着た男が完全にイってしまい、四つん這いになってお漏らしをするという奇行を目撃しつつ(女の子はちょっと怖がっていた。まあ、レイヴとか行くとイってしまったヤツがいたりするけど。他人には迷惑をかけないで欲しいものです)、いろんなものを巻き込みながら、街全体が反復するリズムでアガっていく感じだ。

 その後、我々はずっとボブ・マーリーがかかるレゲエバーで飲んでいたのだけど、阿波踊りが終わって流れてくるお客さんで賑わっている。商店街では外にテーブルを出して飲んでいる人もいっぱいいる。

 そりゃ、本場の徳島はもっと楽しいだろうけど、高円寺の盛り上がりは高円寺のものとして完全に定着したのだろう。テクノが好きな人は是非来てみては。

report by nob.


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