GUNS N' ROSES at WTCオープンエアスタジアム(2002年8月18日)
 本当に出てくるのか心配だった。一日前に千葉マリンでやっているとはいえ、いまいち安心できない。出演予定時間の20:00はとうに過ぎている。WEEZERも一時間ほど前に演奏を終えていた。東京でやって、直前で大阪はキャンセル…アクセル(Vo)ならありえる。そう思った観客は多々存在していたであろう。まさにGUNS N' ROSESらしいスタートだった。

 昔のGUNS、現在のGUNS。色々と論議はあるだろう。少なくともこの場所に訪れ、彼らの登場を待ちわびている人々はとにかくGUNS N' ROSESというバンドというよりはアクセルをひと目見たいと思っていたのではなかろうかと思えた。イジーもスラッシュもいない。9年もの間来日をしておらず、オリジナルのメンバーも今やアクセル(Vo)のみ。ライブアルバムを'99年に発表しているとはいえ、ほとんど音沙汰なしの状態。というよりも過去の伝説バンドとして人々の記憶の片隅に追いやられていたのではなかろうか。  しかし、彼ら、いや彼は"WELCOME TO THE JUNGLE"のイントロと共に人々の記憶の片隅から表舞台へと戻ってきた。、雨が降っているせいか、はたまたお年を召したせいかはわからないがトレードマーク的な存在になっていた短パン姿を拝むことはできなかったのだが、相変わらずの長髪(ドレッドになってはいたが)姿のアクセルは人々の叫びを巻き起こした。そして人々はまるで何年も潜んでいた土の中から外の世界に出てきた蝉のように、会場の地面を揺り動かし始めた。誰が演奏をしているかなんて関係ない。確実にアクセルの声に、動きに人々は目を奪われ、身体を動かされていた。

 "IT'S SO EASY"、"MR.BROWNSTONE"、と往年の名曲が続く。自身の頭の中では、あの曲がいいだの、この曲のほうが最高だとかと友達と言い合っていたクソガキ時代が、ステージの上で歌い上げるアクセルの後方で古めかしいフィルム映画のようにぼんやりと甦る。自身も皆もアクセルも歳をとった。だけども予想以上にパワフルなアクセルのステージングが披露され、そのアクセルから放たれる何かに人々は共振していた。そこに懐古的な意味があろう人々は一世代若返ったかのような振る舞いで、全盛期に直面していなかった人々は、新しいオモチャを買い与えられた子供の喜びようと似たような効果を与えられ、興奮していたように感じた。

 その会場にアクセルも感化されたのか、名曲"NOVENBER RAIN"を"OSAKA RAIN"と歌い上げてくれるサービスぶり。スラッシュのギターがそこになくても大阪の人々は満足しただろう。そして、蝉のはかなくも短い生命は花火という締めくくりという形で終わったように思えた。

report by toy.


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