Tool at Akasaka Blitz(2002年4月10/11日)

 行って来ました。toolのライヴ! 二日間連続! 同じバンドのライヴを二日連続で観たのはrage againt the machine以来。場所は赤坂ブリッツ。公演会場を知ったときは驚きました。 しかしそれは喜びの驚きです。toolというバンドは私にとってとてつもなく巨大かつ深遠で強大なバンド。そのtoolを赤阪ブリッツ級の会場で体感出来るなんて! 米国じゃあ、考えられないでしょう。あ〜、日本に生まれて良かった!(日本の音楽ファン!何を聴いてるんだ!という嫌味も入ってます/笑)

 toolに出会ったのはかれこれ6年前になります。1996年、2ndフルアルバム「aenima」を買ったのがそれでした。よほど相性が良かったのか、封を開けCDをプレイヤーにセットし、最初の一音が鳴った瞬間から気に入ったのを今もよく憶えています。それから5年後、toolと生でぶつかり合う日が来ました。フジロック・フェスティヴァル01です。toolの出演を知ったと同時に俺の初フジロック参加も決まりました(eminemがもう一つの理由)。

 toolがステージに立ったときには既に日が暮れ、辺りは夜のとばりに包まれていました。グリーンステージの向かいには山々がそびえ連なっていたと記憶してます。バンドの出す音とスクリーンに映し出される映像は大自然と共鳴し合い完璧な世界観を作り上げ、まるで苗場スキー場だけ俗世界と切り離されて宇宙に放り出されたように僕には感じられました。

 それから8ヶ月強。tool初の日本単独公演です。場所は苗場から一転、東京は赤坂。

一日目

 会場に敷き詰めた熱烈なファンの期待という名の暗幕を突き破ったのはlaterralus1曲目のthe grudge! toolにしか創り得ぬtool様式に則ったtool節のこの曲。アルバム中、最も好きなこの曲で私は既に昇天! 前述のフジで分かっていましたがこの日も演奏はかなり巧い。完璧さを追求する演奏はやっぱりメタルとプログレがバンドの下地にあるなといった感。続く2曲目はaenimaのこれまた1曲目のstinkfist! 地を這うようなぶっといへヴィ・グルーヴが脳髄を震わします。快感! それにしてもいきなり大名曲2曲ブッ放ってどーする! いいのか!? この先まだまだ長いんだぞ! と少し余計な心配までしてしまう。そんな俺の心配をよそにお次はこれまたtoolの中で5本指に入ると俺が勝手に思ってるforty six & 2。あ〜あ、初っ端から"スペシウム光線"と"かめはめ波"と"キン肉バスター"繰り出してどうするよ(俗な例えでごめんなさい)。

 この曲もそうなのだがtoolの曲の特徴に一つに「曲の終わり方」というのがある。

「ダダ!ッダタ!」
「ダーッ!ダーッ!ダーッ!ッダッ!」(sober、forty six & 2等)

 てな感じできっちり、ジャストで終わる曲が多いんだけどそれがライヴではかなり気持ち良い。

続いてはparabola。laterlalusではこの曲も好きだ。曲の終盤で聴けるblack sabbathゆずりの引き摺るような重低音ギターが大変心地よい。ライヴを観てて気付いたのがアダム・ジョーンズ(g)とダニー・ケアリー(dr)がコンスタントにアイコンタクトを取りながらタイミングを計っていた。演奏もこの二人が中心となりリードしているように思える。

 私はtoolというバンドはこの二人、特にアダム・ジョーンズの力がかなりの比率を占めていると考えている。これまで触れなかったがライヴに欠かせなかったのがスクリーン映像。それを手掛けているのはアダムだ。toolのイメージは全てアダムが創り出したと言っても誤りではないのではないだろうか。近年、スクリーンをライヴで使うのは珍しくも何ともない。しかし、ここまで映像に拘りを見せ、尚クオリティの高いものを提示しているバンドは他にあるのでしょうか。その拘りはlaterlalus収録の「parabol〜parabola」を演奏はせずにCDをそのまま流し、映像だけで見せるという行き過ぎた行為にまで達してしまう。オーディエンスは拍手と喝采でこれに応えたが正直言うと私は納得いかず少し怒りの感情すら芽生えた。

 disposition〜reflectionでtoolの静の部分(前作aenimaに対しlaterlalusは静のアルバムだと思うがその中でもこの2曲はアルバムを端的に表している)を披露しライヴの終盤を熱く盛り上げたのがaenema、triad、laterlurasだった。

 体育会系ファンと文科系ファンが共存するtoolファン。aenemaは体育会系ファンを多いに喜ばせtriadではまるで即興演奏のようなプレイ。最後のlaterlurasはCDより荒々しくアグレッシヴでライヴの方が何倍も良かった。アンコールは一切なし。まさに完璧主義的ライヴ。あまりのスキのなさが逆にこのバンド弱点ではないかとさえ思えてしまう。

 二日目は一日目には全くやらなかった1stフルアルバムundertowからsoberとundertowをプレイした他は特に違ったところはなし。いや一日目はスキンヘッドだったヴォーカルのメイナード・ジェイムズ・キーナンがカツラを被ってた(笑)

report by 勝己.


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