OCEAN COLOUR SCENE at Shinjuku Liquid Room(28th January '02)
 

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 去年の春に「メカニカル・ワンダー」をリリースし、秋にはベスト版を出したOCS。今回のツアーはこの2つの作品に対するツアーといった意味合いのようだ。最近の彼らのアルバムの売れ行きは、きっと、"バカ売れ"とは言えないだろうし、安定してしまった感もある。が、今日のライブの客数にはびっくりした。OCSのライブの評価が一般的にすごく高いせいだろうか、彼らの演奏の上手さを見にいきたいからだろうか、今回も男女年令問わずにいろいろな人が新宿リキッドルームに集まっており、会場はほぼ満員状態だった。

 私は彼らのライブは「モーズリー・ショールズ」以来毎回足を運んでいる。最初に見たときには、演奏の上手さとソウルフルなグルーヴにただただ圧倒されたが、今、思い返すと彼らのライブはどれをとっても落胆させることのない、楽しめて素晴らしいものだった。 リズム隊がしっかりしているので、ギターとヴォーカルがそれに安心してのっかることができるというバランスの良さ。そう、彼らのライブは、言ってみれば最新機器で調整されてしまったCDの音楽と同じぐらい上手い。しかし、なぜかCDとはまったく違う、それよりむしろ良いものなのである。さらに、そのときそのときのライブならではの臨場感とアレンジが活きて、CDではさほど気に留めなかった曲もライブではとてもいい曲に聞こえてしまう。こんなバンドはOCSだけである。それほどに実力があるということなのか。だから見るたびに飽きのこないライブを提供してくれるのだ。

 今回もその期待に多いに添ってくれたようでいて、裏切ってもくれた。内容的には、前述したようにベスト盤からの選出が半分と、「メカニカル・ワンダー」から半分といったものだったが、相変わらず、演奏面はしっかりしていて、もう言うこと無しであった。

 意外だったのは、"うた"に重点を置いていたこと。サイモンのヴォーカルスタイルも以前より更に「一人一人に語り掛ける」ようなものになっており、一言一言丁寧に歌い上げており、特にそれはミドル・スローテンポの曲で活きていた"beside yourself, etc."。そしてさらに前よりもさらにソウルフルにあふれんばかりの感情をむき出しにして歌っており"酔っ払っていたせいもあるのかもしれないが"、たまに叫び出してしまうほど。聞いている方も共感して感情が高まってしまった。

 また、今まではオスカーとサイモン、そしてスティーブのコーラスワークがこんなに良いとは気がつかなかったが、今回それが強調されていて"アコースティックセットでコーラスワークを疲労したり"Foxy's Folk Faced, etc."、オスカーのソロコーラスがあったり"step by step"、それの素晴らしさにみんなただただ圧倒されていて、それまでははしゃぎまくっていた会場も、その場面になると一気に静まり返った。コーラスワークといえば、私はTeenage Fan Clubを思い出すが、彼らぐらいキレイなハーモニーを醸し出していた。ほんとにこの人たちは何をやらせても上手い。しかも、常に、新しいことにチャレンジしようと前進しているところが感心である。まあ、このコーラスハーモニーがこれほどキレイにきまってしまうのは、やはり彼らのチームワークの良さを表しているのだろう。

 そして、上手く緩急がついたセットリスト。前半はアップテンポな曲で会場を盛り上げ、中盤はミドル・スローテンポな曲をもっていって、その後「Rock'n rollspirit time!」という言葉から、またアップ系の曲にもっていって観客に飽きのこないライブに仕上げていた。アンコールでは、彼らのB面曲から、"Robin Hood", "I wanna stay alive with you",そして最新シングルの"Clazy London Way"。最後はいつもの"Day Tripper"と行きたいところだが、今回は意外にも"Riverboat Song"で幕を閉じた。

 彼らは今、もう確固たる地位を気づいたように思える。もうメディア達も彼らをバッシングすることはなくなり、変な喧騒にも巻き込まれなくなった今、この日の彼らはどの場面でもリラックスしてたたずんでいるように見えた。それがサイモンのヴォーカルにも反映していて、のびのびとして歌っていたように思えた。そんな今現在の彼らのステージは、私達見ている側にはなんともいえず温かみがありポジティブかつソウルフルで、感情をゆさぶる唯一のバンドだと確信させてくれた。

 そして、ステージ上の彼らの姿は近すぎず遠すぎず、「今」を物語っている。笑いながら過去を振り返り、リラックスしながら前進していく。ロックが衰退しているように見える昨今、このライブ、そして彼らの音楽に対する前向きな姿勢を見て、「やっぱりロックが一番だ!」と思ったのは私だけじゃないはずだ。

report by Soultune and photo by hanasan


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