LOW IQ 01 at BIGCAT (January 23.2002)
 僕らをもてあそぶようなイントロが続く。会場内は沸騰直前の水のようだ。観客の目はそれぞれにその7人の演奏を眺めていたが、皆の心の中はきっとこういう風なものだったろうと思う・・・『今夜の主役はまだか?』

 思えばICHIを見るのはAIR JAM2000以来である。しかし、恥ずかしながら小生、徹夜アンド大阪〜千葉マリンスタジアムまでの車の運転で、会場に着いた時にはかなりダウン気味であった。真夏という季節と人工芝の暑さを実感し、うなだれていた小生を、MASTERLOWが奏でるなんとも涼しげなサウンドで夢の世界へ連れて行かれてしまった。ようするに、MASTERLOWの演奏途中で寝てしまったのである。そんな、反省材料を胸に今回のライブに臨んだ。

 そして、観客全員の想いを汲み取ったが如く主役であるICHIが登場した。一気に会場のテンションは急上昇。会場のBIG CATは水からボコボコと沸騰した熱湯へと変化した。知ってか知らずか、沸騰しまくっている観客の中にいてもちゃんと見えるようにとICHIも大きな機材の上に飛び乗り、自身をお披露目。

 更にそのテンションを上げるかのようにICHIが言葉を投げかける。「今夜は全部やっちゃうよー。」そして、ステージ狭きと駆け回る。いや、駆け回るというよりはモハメド・アリで言われていた『蝶のように舞い、蜂のように刺す』この言葉がぴったり当てはまるというぐらいのステージアクトで、会場のやんちゃ坊主・おてんば娘達は、ICHIに操られるように、蝶のように舞い、蜂のように会場狭きと跳ねている。  その盛り上がりとは対称的に冷静にこの会場を見つめている影が7つあった。MASTERLOWのサウンドをサポートしているミュージシャン達だ。この7人のメンバーの中にはSCAFULL KINGのメンバーがいるのはご存知だろうか? 自身のライブでは飛んで跳ねての人達が、椅子に座って冷静に演奏している。あくまで裏方に徹しているというカンジだった。  しかし、前回、眠気眼で感じた涼しげなサウンドを維持しつつも、更にダンサブルかつハイテンションになったチューンは今回の小生に眠気を与えない。むしろテンションは上昇させられる一方だ。『MAKIN' MAGIC』が流れた時などは、歌詞にあるように、自分自身をもっとオープンにすることで、もっと柔軟でタフな自分になるような気持ちにさせられた。結果、人の波の上を転がる自分がいた。また、裏 声を含みつつ『ANARCHY IN THE UK』のすべてを歌いきったICHIに、小生も会場全体もウットリモード。このような上がり下がりにメリハリのある、流れのいいライブは観客にマジックをかけたまま終了した。

report by toy.


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