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ZEPPTOKYOという決して小さくないハコがほぼ満員に埋まっていた。本国イギリスとは対照的に日本で彼らの人気が認められつるある証拠だ(よく来日してるし)。やはり美しいメロディーと激しいノイズギターの調和を生み出すミューズの音楽は日本人好みのおいしいとこ取り、なのだろうか。 当然、ライブの客のテンションもすごい。熱気で会場内はむんむんとしており、立っているだけでTシャツが湿ってくる。ライブが始まるとその熱気も一段と増した。なにせ捨て曲なしの名アルバム『オリジン・オブ・シンメトリー』の曲を中心に1st『ショウビズ』の名曲郡まで盛り込んだライブなのだから、聞く方も息をつく暇が無い。のっけから飛ばしてるなー、なんて思ってたら最後までそのテンションなんだから、客もミューズも。 マシューはとにかく動く、動く、動く。ギター首からぶら下げたままで、ピアノ弾きながら歌ってたと思ったら、今度は体を起こしてすかさずノイジーなギターを引き出す。彼は引くところとでるところを明確に理解していて、その緩急がより客のテンションを盛り上げているのだろう。正にその場は遺憾なくマルチプレイヤー振りを発揮したマシューの「マシューショウ」と化していた。このパフォーマンスは暴力的な音とファックを連発して客のテンションを煽るしかない盆百のどこぞのバンドのライブよりよっぽどアグレッシブで、知的だった。もちろんリズム隊の二人の演奏も素晴らしい。マシューがあれだけパフォーマンスに満ちたギミックが出来るのもクリス(B)とドミニク(Dr)が安定した演奏でリズムを刻むからなのだろう。どうしてもマシュー一人に注目が行ってしまうが、この二人の動きの少なさは動きっぱなしのマシューと対照的で、ライブにある種の安定感を与えている(ような気がする)。 当然のごとく"New Born"、"Hyper Music"、"Plug In Baby"辺りの曲は否応なしに盛り上がるのだけど、この日のライブで一番盛り上がったのは以外にも? マシューが拡声器で"Feeling Good"を歌ったときではないだろうか。マシューは拡声器でこの曲を歌うのだが、知っている客は待っていましたとばかりに、知らないものはすこし驚いた感じで「おおー」と歓声を上げていた。ライブの最後には巨大風船までもが会場内に投入された。割と淡々と演奏を進めていくイギリスのバンドが多い中、ミューズの過剰なまでの演出はレディオヘッドなんかよりむしろ椎名林檎なんかのライブに近い気がする。 ライブ終了後、アンコールの声がこだましていたが結局ミューズは姿を現さず、ライブ終了の放送が流れた。少し残念な気がしていたが、よく考えたらアンコールがあるわけがなかった。なぜならアンコールでやるような曲はそのサービス精神ゆえにもう全部演奏され尽くしていたのだから。 report by mauro. |