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今日も飛行機の音がうるさい。横須賀港から飛び立った米軍の戦闘機が、厚木基地の滑走路を空母に見立てて着陸練習を行っているからだ。横浜にある私の自宅のすぐ上を飛んでゆく戦闘機のエンジン音は、窓を閉めてたって、いとも簡単にテレビの音をかき消してしまう。もし、その戦闘機が横浜に突っ込んできたら、もっと凄い音がして、もっと凄いことが起きるのだろう。 イスラム過激派によるアメリカへのテロ、これは世界情勢に関心を持っていた人たちの間では充分予測できたことだったらしい。確かに、その後のニュースで繰り返し報道されたアメリカの慢心しきった中東政策を考えれば、このテロは素人の私たちでさえも簡単に予測できたことかもしれない。 しかし、だからと言って、WTCやペンタゴンへのテロを、当然の報いだとか言って受け入れている人たちの神経が私には理解できない。もちろんこれは被害者のことをもっと考えろとかいう人道的な見地から言っているのではない。アメリカによって虐げられていた彼らからのテロを当然のことと考えるのは、彼らからテロを受けたアメリカが戦争を始めるのを当然のことと考えるのと同じ意味を持つから、私には理解できないと言っているのだ。 戦争をして潤うのは武器を作っている国家だけで、一般市民には一切利益がない。だから、私たちは国際的な孤立を恐れず戦争に反対しなくてはならない。この事実をもっと繰り返し報道していくべきだと思う。しかし、わが国の首相はアメリカ全面支持というショッキングな態度をとっていて、のんきなニュース番組はアメリカの報復開始というビッグニュースを今か今かと待ちわびている。ブッシュは演説でアメリカを正義、テロを悪と呼んで、支持率が90%を超えた。報復攻撃の呼び名は「無限の正義作戦」と決まった。なにかが狂ってるような気がしてならない。このまま行けば、横浜に飛行機が突っ込んでくる日もそう遠くはないのかもしれない。 アメリカではテロの被害者の気持ちを考慮してラジオで放送を自粛すべき曲のリストが製作された。100曲以上にものぼるそのリストの中には、なんとジョン・レノンの「イマジン」が含まれていた。この事実を知ったとき、私は何かとてつもない虚脱感に襲われてしまった。確かにこれは反戦歌で、今のアメリカには邪魔なものかもしれない。しかし、ロック界きっての影響力を持つジョン・レノンでさえ、戦争への国家的団結が高まる中では、あっという間に捨て去られてしまうという事実。今まで音楽を聴いてきて、これほど悲しい気持ちになったことはなかった。 Reported by kobayashi. 無断転載を禁じます。The copyright of the text belongs to kobayashi. They may not be reproduced in any form whatsoever. To The Top. |