Saves the Day @ 原宿アストロホール (29th Jun. '01)
19:10、観客の拍手に迎えられてSaves the Dayのメンバーがステージに現れる。どこかのホームパーティに迷い込んでしまったよう。大歓声ではないけれど、彼らの音楽に惹かれてそこに集まった人々の暖かい拍手。200人のキャパの半分にも満たない集客だったけれど、それでもメンバーは満足気な様子だった。"ニュージャージーから来ました!"カワイイ...。小柄で年齢よりもかなり若く見えるボーカル、クリスは満面の笑みで観客に挨拶をする。曲の合間にたびたび"How are you? Seriously"と、みんな楽しんでるかな、みんなを楽しませているかな、と確認するかのように聞いていた。大丈夫、みんな楽しんでるのは一目瞭然だったし、気持ちも音もガッチリ伝わってきてるよ。
CDでは、あまりに高い声のボーカルに違和感を感じていたけれど、ライブで生の歌声を聴くと、ちょっと鼻にかかったその高い声がしっかりと、とても力強く、意外にも心地よい。メンバーの初々しさと頼りなげな感じとは裏腹に、演奏はかなり質の高いもので、それは精力的にライブ活動を今まで続けてきた証でもあり、バンドの一体感を感じるものでもあった。でも、一番気になったのが、古いアイドルなみのクリスのリズムの取り方。片手を後ろに回し、かかとでリズムを取り、右向いて左向いて。たまに後ろに下がって飛び跳ねたりもしてたけど、基本はその姿勢。見ているとちょっと恥ずかしくなる。でも、声を張り上げて歌うと顔が真っ赤になって、とてもキュートだね。
3曲目か4曲目あたりで、興奮した観客の男の子がステージに上がり、バック・ボーカルのマイクを奪いワンフレーズ、クリスと一緒に叫ぶ。微笑ましい光景。じっとしてられなくて、ステージに勢いよく上がっちゃったってわけだ。わかるな、そういう気持ち。いい曲だぜ!俺、Saves the Day大好き!ってかんじが伝わってきた。その勢いのまま、観客の方にダイブしたのか、引きづり下ろされたかは定かじゃないけど、その後、クリスは歌いながらもその男の子の行方をずっと目で追って、しばらく気にしていた。
途中、どこかで聴いたイントロが。あれ? それ、オフスプリングの"come out and play"じゃない?"You gotta keep 'em separated"なんて歌ってみたりしてる。さすがに全部は歌わないでイントロだけで終わったけど、そこらへんは普通のキッズと同じように、好きだったりクールだと思ったりしているんだろうか。でも、かなり意外なものだった。
Saves the Dayの音楽は、爽やか。東海岸出身の彼には、素朴さ、純粋さ、清純さや吹き抜ける爽快な風の匂いがある。無垢な彼らが奏でるハーモニーは、切なく、胸にジーンとくる。ライブではニュー・アルバムの"Nightingale"や"See You"、"Certain Tragedy"、"Cars & Calories"以外にも前作の曲も多くやっていたけど、どれも一環してメロディー・ラインがキレイ。それが彼らの特徴であり、魅力の一つなんだろう。
"エモ"というジャンルがどういうものか、それに関しての知識はまったくない。そして彼らも"エモ"なのか"ポップ・パンク"なのか、ジャンル分けのところが難しいらしい。とかく日本ではジャンルで囲ってしまう傾向があるけれど、そうやって分けをしてしまうと、否定的な事が多くなったりするので、とにかく"いいものはいい"、単純に。ライブを見てかなり好印象。ライブ前の印象とは大逆転。このまま甘酸っぱくて、青春だ!ってかんじと、人々のハートにグッとくるメロディを失わずにいてほしい。Saves the Dayはすでに3枚もアルバムを出しているとはいえ、まだまだこれから。きっと成功をもたらす時が来るはずだから。
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