Rock Im Park Festival
at Frankenstadion, Nurnberg, Germany(2001年6月1/3日)
 

 

 

 

Rock Im Park Festival

 

 

 

 

 

 

 

 

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Rock Im Park Festival

 

フジロック前哨戦!?ドイツの一足早い夏 Part3

6月2日

 朝10時起床。さっそく昨日のうちに作り置きしていたサンドイッチを朝食に食べる。今日の天気は雨。そう、フェスティバルでのキャンプ生活で最も恐れられている雨だ。あいにく雨対策として暖かい洋服をいろいろと持ってきてそれを着て寝ていたので、それほど夜は寒さを感じなかった。

 今日の僕の一番最初に見たいバンドはMy Vitriolで15:00から。まだ5時間もある。それまでどうしようか、と話をしながらなんとなく寝袋に入ったら…、寝てしまった。多分今までの旅の疲れもあったのだろう。そして次に起きたのがなんと14:30! My Vitriolまで30分しかない。今日は最後のアクトまでみたいバンドが詰まっている為、会場に向かう前に今日のディナーや明日のブレックファーストを作らなくてはならない。一緒にいる友達はプロのシェフの為、切りものは全て彼に任せて僕はひたすらパンにマーガリンをぬる。必死になってサンドイッチを作ったけど、どうにもこうにもMy Vitriolには間に合わない! しかも時間が迫ってくるにつれてフェスティバルの魔術、「ま、いっか。」モードに入ってきてしまう。

My Vitriol

 結局、サンドイッチを作って、別の場所でテントを張っている友達を待ったりしてセカンドステージについたのは15:20。30分のMy Vitriolのセットの半分以上が終わってしまっている。ま、いっか。

 My Vitirolは今年のサマーソニックで初来日を果たすイギリスの若手バンド。イギリスにでは一年くらい前から既にラジオでシングルがヘビーローテーションされていて、今年の3月に待望のデビューアルバムを出したバンド。ロンドンで彼らのライブをあるバンドの前座で見た友達数人によると、メインのバンド(イギリスではフェスティバルのトリ級のバンド)よりも盛り上がっていたという話。これは要チェックということで、最後の数曲ではあるが見て来ました。運良くシングル曲の"always:your way"と"cemented shoes"を聴く事ができた。

 CDだと流れ星のようなボーカルとギターが印象的なMy Vitriolだが、ライブはかなりの実力派だ。メンバーの洋服は黒に統一されていて、そのバンドから発せられる演奏はまさに星のようにきれいな一面と、まるで宇宙に放り出されたような緊迫した一面を両方持ち合わせている。1995年以降いわゆるのブリット・ポップ全盛期に出てきたバンドからはなかなか見られる事のなかった、ライブ実力派バンドがまた誕生したとでも言おうか。とにかくMuseにしろJJ72にしろ、このMy Vitriolにしろライブでのダイナミズムが半端じゃなくカッコイイ! これは今年の夏にまた一つライブを見るのが楽しみなバンドがひとつ増えた。

Outkast

 この日はこれからはトリのRadioheadまでずっとメインステージにいる予定。スタジアムに入ると既にOutkastの演奏が始まっていた。このHip Hopデュオもこの時までシングル曲の"Miss Jackson"しか聴いたことがなかったが、いろいろな雑誌での評価なんかを見る限り、どうやらギャング的なHip Hopとは違うらしい。

 ライブはボーカルが二人、ベースとギターとDJ、コーラスが3人にダンサーが4人という構成。演奏を見る限りどちらかといえばJurassic5、The Rootsといったオールドスクールを今でも尊重するバンド、CommonやD'Angeloのようなソウル的な要素をHip Hopに強く取り入れるバンドのように感じられた。そしてドラマーはいないにしてもベースとギターがいることで、サンプリングだけでなく生の音も大切にしようとする姿勢がうかがえた。ヨーロッパとアメリカ両方で大ヒットした"Miss Jackson"ではもちろん大盛り上がり。普段あんまり見ることのできないHip Hopのライブを充分に楽しませてもらいました。

Manic Street Preachers

 次はマニックスの登場。いつものようにベースアンプにウェールズの国旗を張ってメンバー3人が登場。しかしこのバンド、何度見ても「ギャップ」に戸惑うバンドである。現在失踪中のRichyがいた頃から何か発言するたびに論議を巻き起こしてきた。その過激な発言ゆえにビジュアル的にどんなバンドなんだろうと思いきや、いたって普通。しかも作る曲もどちらかといえばメロディーの良さが特に際立っている。

アルバム一枚出して解散すると言っていたマニックスも今ではイギリスを代表する国民的なバンド。最近は出るフェスティバル全てでトリを勤め、2年前には地元ウェールズはカーディフのサッカースタジアムで単独で年末カウントダウン・ライブを行った。僕がマニックスのライブを見るのはおそらく4年ぶりだ。4年前に僕が行くフェスティバル行くフェスティバルでマニックスのライブを見た結果、逆に倦厭するようになってしまった。

 この日のマニックスのセットリストは、最近はCDをほとんど聴いてなかった僕にでも曲名を言えてしまうほどのヒット曲のオンパレード。パンキッシュな"Found That Soul"で幕をあけ、"You Stole The Sun From My Heart"と続き、雨の中での"Raindrops Keep Falling On My Head"でみんなで両手を左右に振りながら大合唱。突然「ね、とってもうつくしいですね。」の日本語に始まる曲、"Australia"、"つなみ"、そして"Mass Against The Class"でモッシュピットの盛り上がりは頂点に達する。その後も"So Far, So Sad"、少しアップテンポな"Design For Life"、最後は"If You Tolerate This〜"と全く息をつく間もないくらい次から次へと有名なが続いた。ドイツ人はやっぱりこういうロックは苦手なんじゃないかという僕の予想は大きく外れた。これは今年のフジロックでの観客の反応も楽しみである。

Alanis Morissette

 『Jagged Little Pill』が爆発的に売れ、次のアルバムのツアーではこのモンスターアルバムの曲はほとんど演奏しなくなってしまったAlanis Morissette。個人的にファーストが大好きだった僕にはセカンド以降の彼女のライブは常に不完全燃焼だった。そんなAlanisのライブを見るのも1998年にパリであったAmnesty Internationalのコンサート以来約2年半ぶり。今回もどうなる事やらとおもいきや!なんと『Jagged Little Pill』からの曲も盛りだくさんだった。

ずっとステージを左右をいったりきたりしながら歌うのが特徴的な彼女のステージングだが、音楽史で最も多くアルバムを売った女性シンガーソングライターの「余裕」はさすがだった。最後の最後に演奏されたのはなんと、"Ironic"。この曲はこの日のメインステージ一番の盛り上がりだった。スタジアムのアリーナをいっぱいにした客のほぼ全員がジャンプをしている光景はまさに圧巻だった。フジロックでのセットも含め、これからもどんどん『Jagged Little Pill』の曲も演奏してほしいと改めて思った。

Radiohead

 やっと日が沈み、それを待ったかのように登場したのがこの日のトリのRadiohead。これだけコマーシャルなアーティストが集まったフェスティバルでの客の反応はどうなるんだろう、という不安は的中した。1曲目の"National Anthem"が始まったと同時にずっと降っていた雨もやんだのだが、客がぞろぞろとスタジアムを出ていってしまう。残った客の数はAlanis Morissetteの時のおそらく半分かそれ以下。この日のRadioheadのセットリストやメンバーの雰囲気はその客に挑戦するかのように暗い。ThomのMCもほとんどなく、ただ淡々とメンバーは一曲一曲をこなしていく。しかし、この日の天気に合わせたようなセットがファンにはたまらなかったのか、アリーナ前方では異様な盛り上がりをしていた。

 1週間前に南仏で個人的に最高のRadioheadのライブを目撃した僕にとってはやはり残念だった。彼らのライブ、いろいろな国で見てきたのだが、最近思うのは演奏する国によって受ける印象が全く違う。国によってセットリストもRadioheadは変えている気がする。とりわけこのドイツではあんまりいいRadioheadの演奏は見た記憶がない。去年のベルリン2デイズでは座席のある会場だったのだが、二日間とも誰一人として立ち上がって見ている客がいなかった。その雰囲気に耐えられなくなったのか、突然Thomがステージを降りてアリーナの客用の入り口扉で腕を組んでステージ上のメンバーの演奏を見ていたのだが、それでも誰一人としてThomに近づこうとする人はいなかった。9月/10月に初体験する日本でのRadiohead。メンバーが大好きな日本でのライブはどのような盛り上がりを見せてくれるのだろう。

 なんとなくやりきれない気持ちを残し、Papa Roachがこれから登場するセカンドステージへ。しかし、セカンドステージの入り口には鉄のバリケードがはられ、警備員が一列にたっている。どうやら中は完全にいっぱいで、Papa Roachが終演するまで中には入れないという。まぁ、Papa Roachは良いけど、次に控えているOrbitalが気になる。英語で「Orbitalの時は入れるんだよね?」って聞いても返ってくるのは「It's full(中はいっぱいです)」の一言。これはどうしようもないという事で、一旦テントに戻ってOrbitalが出てくる1時頃にもう一度戻ってくることに決めた。

 Papa Roachが終わった頃にもう一度セカンドステージに戻ってくると、今度はバリケードもなく、簡単に中に入れた。中はそんなに人もいなかったのでステージ前の方に行って見ると、何かが違う。いつものカニのようなオービタルの機械がステージ上にはなく、そこにあるのはドラムセット。しかもその前にはマイクスタンドが3本も立っている。ちょうどそこで合流したドイツ在住の友達に聞くと、どうやらOrbitalも直前でキャンセルしたらしい。そういえばRadioheadの前にドイツ語のアナウンスで「...ニヒト...Orbital(...not...Orbital)」って言ってたっけ。それでもせっかくだから1曲くらい聞いていくか、とバンドが演奏を始まるまで待ってみたが、どうにもRadioheadの後に聞けるような音楽ではなかったので、素早く退散。この日はテントも無事だったので、そのまますぐに就寝。

 以上が2日目に僕が見たバンド。この日はこの他にTOOL、(HED)PE.、GODSMACKなんかが演奏していました。

 最初に述べたように、3日目は一つもバンドを見ないで、ミュンヘンで行われたAppleseed Castのライブを見る為、昼頃にフェスティバル会場を後にしました。ちなみにこの3日目にはA-ha(!)、Toploader、MO SOLID GOLD、Amen、Mudvayneなどが登場しました。Appleseed Castに関しては別にライブレポートを書いているのでそちらをごらんください。

 今では音楽がなくては生きていけないような僕にとって、フェスティバルはまさに現実からかけ離れた楽園のような存在です。それは僕が子供の頃に感じたディズニーランドに対する気持ちと同じ。行く前は本当に楽しみで仕方がなく、前日なんてあまりに興奮して眠れなくなってしまう。そして行って見ると悲しいくらい時間が過ぎるのが早く、終わってしまうとまさに抜け殻ような状態になってしまう。それがあまりに受け入れられない僕は、来年のフェスティバルサマーにすでに心は向かっている。こうして僕の一年はフェスティバルを中心にまわっている気がします。

 いよいよ僕はそんなフェスティバルを日本に持って来てくれたフジロックに初参加します。そこでたくさん感動をし、いろいろなハプニングに出会い、素晴らしい人達との出会いが待ってるんでしょうね。あーーー、やっぱりフェスティバルって最高!!!

Reported by Yohei


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