THE OFFSPRING @ 幕張メッセ (24th and 25th Mar '01)
新作「コンスピラシー・オブ・ワン」では、また一段とスピード感ある、そして覚えやすい曲調と、より身近に思える現実的な歌詞。とにかくクールな、そんな兄貴たちのステージを待ちわびていた人々は、開場と同時に徒競走並みに走る。厚底ブーツも走る。ミュールに編みタイツの子もいる。あれは、危ないな。2日共に、会場は満杯。その熱気と極度の緊張で心臓が口から飛び出そうな状態が30分近く続いた。
場内が暗くなると、銃声に合わせてライティング。うっすらと、"コンスピラシー・オブ・ワン"のジャケットが見える。その銃声と共に、テンションも徐々に上がっていく。いよいよ来るぞ、さぁ、1曲目はなんだ?まさか…。ロンの低いベース音が響き渡る。うそ、初っ端から"Bad Habit"!体もまだ暖まらないうちから、そんな強烈な曲。飛ぶ、押す、モッシュ。みんなの満面の笑み。嬉しいぞ、待ちに待ったオフスプリングがやってきた!休む間もなく、"All I Want"、"Million Miles Away"、"Come out and Play"、"Self-esteem"。"Have you ever"の途中で突然、端のスピーカー近くから火花が散り、照明がすべて消える。故障?にしては、ずいぶんと用意周到。アコースティックギター片手に、薄暗い照明の中ヌードルスとデクスターが演奏する"Dirty Magic"。落ち着いたダークなかんじで、元の曲とは違う雰囲気に。2日目には、「前の晩も同じ事あったよな」なんてちょっと照れ臭そうに言うデクスター。1日目は、まんまと騙された。前回のアイドル整列ぶっ倒しのお楽しみとは打って変わって、ずいぶんと渋くて地味な、ハプニングを装った演出。
そんな粋な休憩の後は、ニュー・アルバムの曲をメインに、"Why don't you get a job?"、"Smash"、"Walla Walla"、"Staring at the Sun"、"Pretty Fly"、"Gotta get away"と、お決まりのIntermissionもはさみ、スピード感あるステージでカッばす 。1日目は少しお疲れ気味で動きも少なかったデクスターも、2日目はブロック前まで来て、キッズたちを煽る。笑顔いっぱいのキッズたちが楽しんでいる、そのエネルギーを受けて、オフスプリングも存分にステージを楽しんでいる様子。兄貴たちのでっかい懐の中、キッズたちのエネルギーとパワー全開。何の曲をどこで歌ったかを後で思い出すのが大変なくらい、その場は頭の中真っ白。隣の知らないお兄ちゃんとも笑顔を交わし、一緒に飛び回る。靴がボロボロになっても、Tシャツに蹴りの後があってもお構いなし。「ラストの歌」とデクスターが言えば、「あと3曲あるだろ」とヌードルス。「(おいおい)それは内緒だよ」と突っ込むデクスター。まるでお笑いのボケとツッコミじゃないか、それじゃ。そんな面白場面もあり。
彼らがステージを去ると、上空いっぱいにシャボン玉が飛ぶ。みんなの汗もシャボン玉もキラキラ光ってる。なんだか一瞬切なくなる。再びメンバーがステージに現れ、"What happened to you"」と1曲(どうしても思い出せない)、そして、本当に最後の曲が、"Want you bad"。なんで、こんな明るいブッ飛びな曲でさよならするんだ!クラウドサーフィンで、後頭部から落下する人続出。2日目には、極力禁止のアナウンスが流れていたし、危ないものだけれども、やりたい気持ちもわかる。パンク系ライブでは、当たり前。せめて自分の頭上に来たら、手を貸してあげるくらいしたらいいのにな。
紙ふぶきが舞い落ちてきた。本当に終わっちゃった。ライブ後、ぺったりと床に座り込み、呆然と遠くを見つめる人々。水をかぶったように頭から体全体びしょ濡れ。その放心状態とずぶ濡れの様子で、ライブが終わってしまった一抹の寂しさと、どれだけ激しいライブが繰り広げられていたかがうかがえる。「終わっちゃったね…」隣の女の子が寂しそうにつぶやいた。まるで、夏休み最後の日の心境。楽しかった、騒ぎまくったライブの光景が、頭の中に蘇る。極度の疲労と寂しさ以上に、楽しかった満足感と充実感でいっぱい。正に兄貴たちと大騒ぎした、キッズたちにはたまらない"One Fine Day"だった。
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