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リヴィング・エンドが昨年サマーソニックに出演していた時、彼らのことをよく知らずにいた私は、その前のアット・ザ・ドライヴ・インのステージの後、さっさと休憩に行ってしまった。後で彼らの最新作『ロール・オン』を聴いて大後悔。イキのいい音の塊の中に、ピストルズやクラッシュなど、私の大好きなパンクのテイストが満ち溢れているではないか。ああ、あの時暑さに負けず、もう少しステージ1で頑張っていれば――。 というわけで意気込んで会場入りしたものの、モヒカンや皮ジャンの「キメ組」からTシャツ+首タオルで「完全ダイヴ体勢組」まで、お兄さんの顔ぶれはとにかく怖そうだ。すごすごとカウンター避難を決め込む。 7時過ぎ、まずサポートのBODYJAR 登場。はや1曲目からフロアは爆発状態で、ダイヴも出まくり。へヴィだけどポップでノリのいいナンバーに、そのテンションはいっこうに下がらず。サポートからこんなに熱いクアトロも久々だ。と、突然どこかで聴いたギターのイントロ。何と、サイモン&ガーファンクルの"HAZY SHADE OF WINTER(冬の散歩道)"の超へヴィ・ヴァージョンだ。まさかこんなものが聴けるとはとウケつつ、40分ほどで終了。 セット・チェンジ中、BGMはAC/DCが続く。つい先日、AC/DCが日本に来る前は、このリヴィング・エンドとオーストラリアをツアーしていたし、さっきやったBODYJARも、もちろんオーストラリアのバンド。今週の私はOZZY漬けだ。 8時過ぎ、いよいよリヴィング・エンド登場。左手にギターのクリス、右手はストレイ・キャッツよろしく、でかいウッド・ベースを立てているスコット。そして後方にドラムのトラヴィス。オープニング"SAVE THE DAY"から、さっきにもましてフロアが揺れる、揺れる。もうガードの兄さんなど何の役にも立たないダイヴ連発は、"ROLL ON" でさらに熱くなる。"REVOLUTION REGAINED"や"PICTURES IN THE MIRROR" そして"CARRY ME HOME"――。『ロール・オン』のナンバーを中心に、ひたすら突っ走るステージは、3人だけで叩き出す音とは思えない轟音だ。 オーストラリアの国旗を掲げ、彼らと同郷らしき客も多い。こっちがよく知らない曲も合唱また合唱。そしてダイヴ&ダイヴ。カウンターにいても、暴れるファンの汗のしずくが飛んでくるほどの熱気に、私も夢中で拳をあげて叫びまくる。「1回目の来日はそんなに良くなくて、去年のサマーソニックはまあまあ。でも、もう今夜の客はファッキン!」とクリスもご満悦だ。 終盤、あの血が騒ぐイントロ、"THE DIRTY MAN"で狂喜した後、すぐに始まったアンコールは、何とU2の"BLOODY SUNDAY"。以前からやってるカバーとは言え、まだ聴きたい曲もあるのに。それでも、昔白い旗を振っていたボノを思い出すような熱血カバーぶりは、やはりうれしかった。彼らも憧れてたんだね。ラストは"UNCLE HARRY"でまた爆発。スコットもあのでかいベースをブンブン振りまわしたり、スピーカーの上に乗ったりのエキサイトぶりだ。 LIVING END とは、'50年代の古い言い回しで「頭のイカれた奴」なんて意味らしいが、ライヴに来た客を残らずそんな暴れ者にしてしまうパワーは、まさに圧巻! まだ寒い大阪も、まるで真夏のオーストラリアとシンクロしたかのような暑さの80分だった。この次はもっとでかい会場で、さらに壮観な大合唱&ダイヴを目撃できるに違いない。
Reported by 小谷育代. 無断転載を禁じます。The copyright of the text belongs to 小谷育代. They may not be reproduced in any form whatsoever. To The Top. |