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兄貴、今年も行かせていただきます――。 ライヴ前にそんな礼の一つも入れたくなる奴。それがブライアン・セッツァーだ。ストレイ・キャッツの古きよきロックン・ロールから、「オーケストラ」を冠してスイングに向かった当初は、時代遅れとばかりに私も相手にしていなかったが、少し前のネオ・スイングの大ブームから評価は一転。あの時騒がれたチェリー・ポッピン・ダンディーズなど他のスイング・バンドがどこへ行ったかはともかく、兄貴とは99年秋以来のご対面である。 リーゼントに皮ジャン、あるいはスーツでキメたお兄さん達の隙間から背伸びして開演を待つ間も兄貴を呼ぶ声は止まない。7時を少し回ると、ステージの幕にBSOのロゴマークが照らし出され ♪Pary, party 〜と陽気なBGMが。場内雄叫びの嵐に迎えられたテーマ曲は"HAWAII FIVE 0"。ラスベガスのショー歌手みたいなキンキラキンの赤いジャケットにセミアコ・ギターの兄貴登場だ。 オープニング"THIS CAT'S ON A HOT TIN ROOF"から"THE DIRTY BOOGIE"と続いてさっそく皆大合唱に踊りまくり。"FOOTLOOSE DOLL"では真っ赤なドレスの美人コーラス嬢も花を添える。ノリノリで突っ走った後は"GLORIA"で一息。マンハッタン・トランスファーでもおなじみの大好きなナンバーだ。前回のツアーでもやってくれたが、今年は最新作『ヴァヴーム!』収録のナンバーとしてお目見え。マントラの伊達男アランに負けないブライアンの歌いっぷりにはほんと感心してしまう。 "DRIVE LIKE LIGHTNIN' (CRASH LIKE THUNDER)" や"AMERICANO" などゴキゲンなノリのナンバーの合間にうまく"CARAVAN" のようなインストも挿み、ストレイ・キャッツ時代の"RUNAWAY BOYS" も飛び出したところで「ええと、あの曲もやった、この曲もやった。あと何だっけ?」とブライアン。もちろん客席からは「ROCK THIS TOWN!」の声がかかり、「そうだ、1曲忘れてたよ」だって。わかってるくせに。もちろんノリは最高潮。最初はキンキラ・ジャケットを着込んでいた彼も、もうタンクトップ1枚。刺青だらけの太い腕を見せ、ギターを弾きまくっている。大人も楽しめるスイングなんてやってても、元は野良猫。ツッパリ兄ちゃん姿は不滅だ。"STRAY CAT STRUT "では「ピンクパンサー」のテーマも飛び出して大笑い。本編ラストの"JUMP, JIVE 'AN WAIL" までとにかく踊りまくりで楽しんだ。
「そこ、見える? こっちに来れば?」 ともすれば単なるレトロに見られそうな今のブライアン・セッツアーだけど、兄貴を慕うファンが絶えないのは、自分のスタイルを貫くということのカッコ良さと、何よりもその音楽がどんなに楽しいかをよく知っているからだ。クイーン・ファンとして唯一の心残りは、"CRAZY LITTLE THING CALLED LOVE"の名カバーを聴けなかったこと。でも、それはまた次回のお楽しみってことだね。 - SET LIST-
intro 〜HAWAII FIVE 0 (ENCORE:)
18.GET ME TO THE CHURCH ON TIME
Reported by 小谷育代. 無断転載を禁じます。The copyright of the text belongs to 小谷育代. They may not be reproduced in any form whatsoever. To The Top. |