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オーディオ・アクティヴのことは、曲も何もまったく知らずに出かけたが、実は今年出た彼らの「BONG(EP)」には、ADFの連中もしっかりミックス/プロデュースに参加している。調べてみると納得の共演だった。オープニングは、とってもゆったりしたナンバーで、延々と続くビートが何だかマーキュリー・レヴあたりの浮遊感。このままだと気持ちいいなあと思っていたら、次の曲でビート炸裂、うわああ〜。みんな暴れる、暴れる。おいおい、ゲストのバンドでこんなに体力使ってどうするよと思いつつも、もう自分の居場所確保に必死だ。そんな調子であっという間にラストまで。ダブ系のお客ってこんなに暴れるもんなの? もっとなごみ系のノリを期待していた私は、意外なまでの熱気に、はやヘロヘロになり汗をぬぐう。 8時20分過ぎだったろうか。暗転、歓声とともに皆が前に殺到。そのまま延々聴こえてくる阿波踊りみたいなビートは、THE JUDGEMENTの一部? メンバー登場後は、さらにモッシュが激化。わが身の防衛に必死だ。ああ、わけがからぬうちに始まってるぞ。 REAL GREAT BRITAIN からNEW WAY NEW LIFE。あとは曲順どころじゃなかったが、COLLECTIVE MODE、CRASH、OFFICER XX。それにREBEL WARRIORもやっていた。「COMMUNITIY MUSIC」からのナンバーが次々と繰り出す。 でも一番印象的だったのは、やはり FREE SATPAL RAMだ。客の大暴れもすさまじかったが、何よりこれがSATPAL RAMを救おうというメッセージ・ソングであることからして、力の入り方が違う。「FREE SATPAL RAMの運動について、日本語で書かれたホームページもあるから、チェックしてくれ」とアドレスまで言っていた。さすがにここで体力尽きて、一旦は後方へ下がり、身体を休めたものの、すぐに大好きなASSASSINが始まり、またフラフラと前に出て行ってしまう自分に笑う。そしてラストは、オーディオ・アクティヴのマサ氏とADFのスペシャル共演。彼がまったく違和感がないぐらいADFに溶け込んでいるのには感心してしまった。 思った以上に激しく暴れるライヴが終わったのは10時前。クタクタになりながらも、ふと疑問が残った。私はまだADF歴が浅いのでえらそうなことは言えないが、ライヴでの彼らの音楽は、とにかくノリのいいダブ、ダンス・ミュージックとしてのみ機能しているのではあるまいか。本当はFREE SATPAL RAMを始め、さまざまな人権あるいは人種差別と戦うための強烈なメッセージのはずだ。その戦いの意図や活動の背景を知らずに、ただ踊っているだけでいいのだろうか。 確かに言葉や文化の壁は大きい。でも、メンバーもステージで叫んでいた。「Music is human rights!」そう、まちがいなく音楽は人間の権利である。暴れて大汗をかいて楽しむのももちろんそうだ。そして、それはこの夜ADFが汗だくの身体にしっかりと刻み込んでくれた。あとは彼らが訴える音楽以外の人間の権利についても、ファンの皆ともっとわかりあえるようになれば、ADFの持つパワーは、底知れないものになるに違いない。
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