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4月8日、NEUROSISの前座として登場したCORRUPTEDに、僕は一撃の下にK.Oを食らった。前座の一発目という決してやりやすい状況ではなかったにもかかわらず、彼らの存在感に圧倒され度胆を抜かれた。正直なとこ、NEUROSISと同じ位衝撃を受けた。それ以来、もう一度彼らを見たいという衝動に駆られていた僕は、NO SIDE、GLOOM、CORRUPTED、GOLEM(出演順)という4バンドが出演するライヴを見に行った。他3バンドのファンの方には申し訳ないのだが、今回はCORRUPTEDのみのレポートという形にさしてもらう。それほど、CORRUPTEDはずば抜けていた。 会場のBEARSは細い階段を降りた地下1階にあり、熊でも出てきそうな穴蔵である。天井や壁はぼろぼろにはがれ落ち、そこにクラストファッションに身を固めたぼろぼろの野郎共がひしめいている。キャパは5、60人といったところか。ステージと客のいるフロアとを隔てるものはなにもなく、強いて言えばステージの床の方が5センチほど高くなっているということぐらいか。狭い会場なだけに、たばこの煙が充満し目にしみる。NO SIDE、GLOOMが会場の空気を暖めていく。共にクラストコアで、特にGLOOMに関しては噂に違わぬブチ切れた演奏を披露した。 そして、お目当てのCORRUPTEDである。演奏が始まったとたん、フロアは暴動と化した。メンバー4人が渾身の力を込めて音を絞り出す。それはまるで、音に心血を注いだ分だけ自身の寿命をすり減らしているかのようだ。それでもマイクにむしゃぶりつく様は、何かに取り憑かれたようで痛々しくもある。正直、あとは記憶がとんでいて断片的にしか思い出せない。とにかく、ふと我に返る度に口から心臓が飛び出してきそうなくらい息苦しい。これではレポートにならん。一緒に見に来ていたM君(CORRUPTED初体験)にライヴの感想を聞いてみよう。彼によると「何かの宗教儀式みたいで怖かった」ということである。うん、確かにそうかも知れない。 全て見終わって思ったのは、CORRUPTEDの出す音が"真の"へヴィミュージックであるということだ。現在、日本でも徐々にラウドロックが市民権を得つつあるようだが、そのほとんどがラウドの域を出ていない。つまり、ただ大きい音を出して表面的な音を技術的に誇張したに過ぎない。それは、下手をすればただ体を動かすためだけのダンスミュージックでしかないし、その場限りの憂さ晴らし以上の役目を担っていない。しかし僕の考えるへヴィミュージックとは、ラウドロックと一線を画す。へヴィミュージックは、必ずしもラウドである必要はないし、ロックである必要もない。アコースティックギター1本でもへヴィになりうるし、極端な話、沈黙であってもいいとさえ思っている。本当にへヴィというのは、表面的なものではなく、魂の重みであり内面に持っているものの重さなんだと思う。そういう意味で、僕は、音楽を追究すればそのすべてがハードコアに収斂すると考えている。ハードコアとは、すなわち"硬い核"であり、物事の核心・本質であり、つまり は自分自身であると思う。CORRUPTEDは客を煽ることもしないし暴れまわることもない。むしろ、淡々とスローな曲を演奏していくだけだ。それでも彼らが僕の心をこんなにも揺さぶるのは、彼らが常に"ハードコア"を持っているからだ。汚かろうが醜かろうが、それがその時の偽りのない、丸裸の彼ら自身なのだ。この日のステージで、彼らが本当にへヴィでハードコアなバンドであることを再確認した次第である。 Reported by 吉田健一郎. 無断転載を禁じます。The copyright of the text belongs to 吉田健一郎. They may not be reproduced in any form whatsoever. To The Top. |