PRIMAL SCREAM at ZEPP大阪(2000年2月15日)
『エクスターミネーター』を聴いて、まず頭に浮かんだのが、作品の内容云々よりも「これ、生で聴いて踊ったらすごいだろうな」ってことだった。その音はまさしくタイトルの「害虫駆除人」のとおり、そこらじゅうに氾濫する意味のない音楽を、自分達のビートで駆除してしまうような圧倒的なパワーに満ちている。前作『バニシング・ポイント』は、音的にはダブへの傾倒とかで、メディアの評価は高かったが、個人的にはかったるくてついていけなかった私。前回のライヴも、確かに生で踊ったら意外とハマッたのだけど、それでも合間に盛り上がるのはMEDICATIONのようなアップテンポの曲だった。

 そんな前回の不完全燃焼も、オープニングのSWATIKA EYESでいきなりぶっ飛ばされた。ものすごいフラッシュの中で、はやモッシュ爆発。SHOOT SPEED/KILL LIGHTとたたみかけるようなビートが続く。この曲が元々似てるせいもあるが、そのすさまじいライトの中にいると、一瞬U2のドーム・ツアーが甦る。EXTERMINATORがずっしりと続いてちょっとクールダウン。あとはどんな曲順だったろうか。てっきりオープニングだと思っていたKILL ALLHIPPIES。サックスをフィーチャーしたBLOOD MONEY、それにACCELERATORも強烈だった。

 そして、最高に盛り上がったのがROCKSだ。ものすごいノリで、右スピーカー前に居た私は、横に押されてどんどんホール右手に下がっていたが、それが壁じゃなく一番前のドアだったために、あまりの重みで閉まっていたドアも開いてしまい、外の通路に将棋倒し。さすがに自力で起きられず、ガードの兄さんに両脇を抱えられた。ZEPP通い始まって以来初めてのダウンだ。それでも負けずに跳ね続け、汗だくで疲れきった体にめちゃめちゃ気持ちよく響いてきたアンコールMOVIN' ON UP。その快感に、「頭で聴くビートと、身体で聴くビートは絶対に違う」と確信する。

 ボビーは、「オオサカ、ナンバー・イチ。トーキョーはロンドンみたいだけど、オオサカはマンチェスターかグラスゴーみたい」なんて言ってウケていたが、それは熱狂的って意味かい?じゃ、トーキョーじゃ何て言ってたんだ?とツッコミつつ、2度目のアンコールへ。(興奮のあまり曲名思い出せなくてすみません)。YEAH, YEAH, YEAHの掛け声大合唱で締めとなった。

 終わってみれば、1時間半に満たなかったが、これまで見たプライマルの中では、文句なく最強の出来だ。やはり本気でビートを突きつけてくるプライマルは違う。どんな音楽論も流行も寄せつけない強靭な意志。それは、耳がちぎれそうに寒くても、汗まみれで床に倒れても、何があってもプライマルを見に来るファンの思いと、しっかりとつながっているのだ。ステージに立ったボビーがいつも言う「オタノシミクダサ〜イ」。ああ、ほんとその言葉に嘘はなかったよ。

Reported by 小谷育代.


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