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遂に、遂に、あのトレント・レズナーの姿をみれるのかと思うと、ここ数日間何だか落ち着かない。 1/14 パシフィコ横浜。 会場へは澁谷から東横線で約40分。ちょっと遠いなぁ。でもいいや、電車の中でCD聞いて準備しておこう♪ とヘッドフォン内大音響で横浜へ。しかしこれがいけなかった。既に車内で盛り上がってしまった私は、思わずPIGGYを口ずさんだり、指をパチパチならしたりしてしまい、隣のおばさんに思いっきり冷たい視線を浴びせられた。多分顔もにやけたりして、かなりアブナイ奴だったと思う。そりゃーそうだ、ニヤついた顏で「豚豚豚野郎〜」なんて歌ってる女が電車にのってたら私だって他の車両に移る。 会場へ着いて唖然。な、なんだ!?このゴージャスな建物は!!クラッシックのコンサートホールみたいなアーバンな雰囲気。ここでNINを見るの???うそー。そういえば今日は全席指定。嫌な予感。NKホールでは女性ダイバーが続出したらしいが、こんな高級なところで皆が一斉に暴れたらどうなっちゃうの?そうとうヤバイんじゃない?NINが日本に戻って来れなくなっちゃったらどうしよう〜!!実はこんな心配は全然見当違いな心配に変わったんですが。 私の席は1階のPAよりもちょっと後ろの位置で、ステージは見えるけど、顏は見えないって位の距離。でもいいわ!ここで昇天するわ!と拳を握り締めているとフッと照明が消えた。きたきたきたきたきた〜〜〜〜〜!前列のニーチャン3人組にならって上着を脱いでTシャツ1枚に。ステージにメンバーが出てきた!!コーフン!!3人組が絶叫!私も絶叫!!!!!最初から私のコーフンはピークに達してしまい、一人で大盛り上がり!!!しかしながらまわりの反応はやや....おとなしめ。 最初にPINIONが美しいノイズと旋律を聞かせてくれる。これからはじまるショウを期待するなっつーのが無理。私もその静かな幕開けに身を委ねる。しかし、 いきなりTERRIBLE LIE 〜SINへ。うわっ、この曲もうやっちゃうのぉ?いきなり火がついた様に飛び跳ねるOL風の女の子。拳振り上げ叫ぶ!「TERRIBLE LIE!!ひでぇ嘘をつきやがって!!」あー、ダメよぉ、女の子がそんなこといっちゃぁ。とボヤキながらも心の中では「もっといけー!」 (この曲が入ってるアルバム、PRETTY HATE MACHINEのタイトルをはじめてみた時はまぁ、なんて素敵なタイトルをつけるんだろう!と感激したものだ。) そしてMARCH OF THE PIGSのイントロのドラムが鳴り出すと会場からウオオオ!!という声が。前列3人組の一人がTシャツを脱ぎすて、上半身裸になり拳をふりある!!イエーベイベッ、その意気よ!!しかしこの曲、ホント素晴らしい。ピアノのパートが悶絶するほど美しい。バイオレンス&サイレントとでも言おうか。そう、NINのサウンドってそのバランスが絶妙なのだ。混沌と静寂、パニックと統制、儚さとゲロ、嫌悪と抱擁、汚濁と美....そしていつもトレントレズナーから聞こえてくる気の遠くなるような寂寞感。 それに気持ちを揺さぶられる不思議な音階使いがまた魅力的だ。暴力的でいながら洗練されていて、美しい。インテリジェンスとアートとストリートとどろどろしたものが融合している。トレントがギターのロビンにじゃれつく...というか暴力的にちょっかいを出す。頭をグワッシとつかんでギターを横取りしようとしたり。後ろから飛びついたり。 しまいにゃ蹴ってるし、ギター奪うし...。この絡みがあまりにも凄かったので、私はトレントがサドでゲイのお人なのかと思った。だってギターのロビンったら美形なんだもん。 そういえば私のトナリにいた女性二人組は双眼鏡でロビンの姿をおっていました。(その節は見せていただいてどうも!)それとのちょっとばかり大人しいオーディエンスに御不満なんでしょうか? いーえ!ここで弾けて、頭ふりすぎて脳しんとう起こしそうなヤツもいるんだよ〜。 正直いって私はNINの様なバンドはどんなライブをするんだろう? そりゃあウッドストック94は圧巻のライブをしていたけど..。CDから感じる緻密で複雑に絡んだ完成度の高い楽曲。これをどうやって再現するんだろう。ただ、あのトレント・レズナーを生で見たい!との思いだけが強かった。それがどうであろう、この圧倒的なライブ・パフォーマンスの素晴らしさは!!雑誌などではよく「孤高の天才」の様な表現をされている彼だが、なんかちょっと違うのだ、私的には。まぁ、雑誌なんてそんな風に書きたがるものだけど、トレント・レズナーは努力の人であって生まれつきの天才なんかではない。カート.コバーンの様な時代に見い出された、時代の申し子とは違う、努力して時代の顏になった元・凡人であると私は思う。 (それでも私の様な超超・凡才とは違うんだけどね。) そしてその努力を絶やさず、物事を掘り下げ追求してゆく事に関しては一切の妥協を許さない、その執念だけで天才に限り無く近い普通の人なんだと。たゆまぬ努力といきすぎるくらいの自己反省によってもはや芸術の域にまで彼の音楽を押し上げたであろうと実感したのはライブ中盤の LA MER からTHE GREAT BELOW 、THE WAY OUT IS THROUGH へと続く美しさ。ステージには御簾の様な白いスクリーンが降りてきて、海の中を漂う海草の映像や雲の美しい映像が写し出される。その映像の向こう側に浮かび上がるトレントがときに囁く様に歌い上げる。圧巻である。こんなに美しいロック・コンサートがかつてあったであろうか? よせては返す波、大波...THE FRAGILEを最初に聞いた時の印象は水や海、透明な形のないヒンヤリとしたものに耳をつけてるような感じだったんだけど、あぁ、これだったのか。 そして最後にはスクリーン下端から炎が燃え広がり(もちろん映像ですが)映像に吸い込まれトリップしていた私は(マジであの映像の中で自分が溺れている様な気がしていた)フッと現実の世界に引き戻される。さらにHEAD LIKE A HOLE で大爆発!!ブボー!!まったくもって複雑で、それでいながらキャッチーなこのメロディ!! 興奮も最高潮のところでメンバーはいったん引き揚げて行ってしまった。そんなはずはなかろう、とは思いつつも手を叩き続ける。 アンコールにはサイコーなSTARFUCKERS, INC.で大盛り上がり!!そしてこれまた大好きなCLOSER !! 以前タワレコの書籍コーナーでNINが流れてきた時、嬉しさのあまり思わず「I want to f**k'n like an animal♪」と口ずさんでしまい、隣で立ち読みしていた白人の男の子につめたあああああ〜〜い視線を投げられたことを思い出したが、今日は誰にも遠慮はいらない!! だって、ステージではトレントが歌ってるんだもん!しかし、彼の声ってセクシー...。 そして、そして最後にHURT。うん、いい歌だもん納得だけど...最後にコレは切なすぎるよ。今でも彼はこの曲の歌詞の様なことを考えているんだろうか?今でも傷付いているんだろうか? この人が幸せや喜びに溢れた歌を歌うことって、この先あるんだろうか...。しかし聞いてるうちにつきものが落ちるような...なんというか不思議な感触に襲われた。この人はなんて誠実に生きているんだろう。今日演奏した曲は日本での初ライブということもあるのか、THE FRAGILEだけでなく今までのアルバムから網羅された、いわゆるヒットパレード(まぁ、THE PERFECT DRUG やWE'RE IN THIS TOGETHERが入ってないところなんかが他のバンドのヒットパレードと違って彼のクオリティへの追求を表してたりするんだけど)だったりするのだが、私は今現在のトレント・レズナーの世界をひっくるめて見たような気がする。 HURTを聞いているうちに、何だかわからないが切なさと、感動と、寂しさと、そして少しの希望と、色々な感情が沸いてきて、涙が出そう、というか出てしまった。今までこんなにも心を揺さぶられ、震わされたアーティストは他にはいない。あぁ、今まで待ってて良かった、9年来の待ち人は私の思いを裏切ることなく素晴らしいステージを見せてくれた。 後日、NKの盛り上がりがあまりにも凄かったのか、横浜では客のノリがいまいちだと言う声を耳にした。けれども、あの圧倒的な存在感に打たれて、見守るのが精一杯で、茫然とたちつくす人達も多かったのではないだろうかと思う。気持ちわかるよ。私は確かにあの日、ナインインチネイルズと繋がった感覚を味わえたけれどもね。絶対忘れない。 欲を言えば....フジロックに呼んで下さい!もう1回見たいよ!!!!!お願いぃ〜大将!!今回見ていない人の為に是非。 ps:曲順ちがうかもしれません。興奮のあまりなんとなくしか覚えて無いのであしからず。
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