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定例 : これを見逃すな!
これからツアーに入るバンドや来日するアーティスト
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奇跡の激音対決!
ブルータル・トゥルース VS コンヴァージ
奇跡の激音、言葉を失う衝撃の連続が心身を喰い荒らす非常にヤバイ組み合わせである。"過激×100"という式でも説明がつかない壮絶なステージを見せる2バンドの共演がついに実現した。それが今回のブルータル・トゥルースとコンヴァージによるダブル・タイタンズ・ツアーである。個人的に今年のライブの中では、4月に行われたleave them all behind(リーヴ・ゼム・オール・ビハインド)に次いで体の芯から震えを覚えた組み合わせだ。
共に2007年の3月以来の来日公演。ブルータル・トゥルースはエクストリーム・ザ・ドージョー Vol.17のヘッドライナーとして、一方のコンヴァージはエンヴィとプレインズ・ミステイクン・フォー・スターズ(残念ながら解散してしまった)を引き連れての全国行脚。その2公演に当然のことながら足を運んだ私だが、全身の血が沸騰するかのような鬼気迫るパフォーマンスに唖然。頭にでっかい銃弾でも打ち込まれたかのような衝撃を受けて家路に着いたのを覚えている。ハードコア・グラインドコア云々を飛び越えて、人生を劇的に引っくり返してしまうような力に感性をぶち抜かれた。各々がそんな衝撃を刻んだにも関わらず、今回はその最強のぶつかり合いを目の前にできる! こればっかりは激音好きだけが狂喜している場合ではない。人生を変えたいと思っている人は、是非とも足を運ぶべきだと思うのだ。
というわけでまずは、ブルータル・トゥルースについて記述。こちらは90年初頭に結成され、刹那を焼き尽くすかのような激速の破壊で数多いるバンドを蹴散らし、ナパーム・デスと並んでグラインド・コアの両翼として活躍した最狂の野獣である。わずか数秒で終わる激グラインドコアから、メタルやスラッジ・ドゥーム、ノイズまで幅広い引き出しを武器にして、聴く者を容赦なく木っ端微塵に打ち砕く。しかしながら、90年代に数々の伝説を作ったにもかかわらず、1998年に惜しくも解散の道を選ぶことに。それでも2006年にアイヘイトゴッドのトリビュートアルバム参加を機に再結成。その後の2007年3月に9年ぶりの来日を果たしたのは前述の通り。今年になってからは再結成してからは初、前作からは何と12年ぶりとなるアルバム『エヴォリューション・スルー・レボリューション』を発表。これがまた12年間溜まっていたものを一滴残らず全て憎悪に変えて吐き出したかのような強烈な作品だった。ブランクがあったとは思えないほどの異常なカオスっぷりには本当にたまげたものだ。完全復活を遂げたといっても過言ではないだろう。この力を全て解放するだろうライブでは一体どうなるのか? 考えただけで体が震えるほど興奮してしまう。
そして、コンヴァージ。20年近いキャリアに裏打ちされた実力は半端なものではない。いわずと知れたボストンの英雄にして、現在のハードコアシーンの最先端を突っ走る怪物バンドである。変拍子キメまくりの複雑極まりない展開を電光石火で駆け抜ける極限の音塊を前にして興奮しない者はまずいないだろう。理性を粉々に砕き、体の底から燃え上がらせる破壊の爆音は、未曾有の衝撃をもたらしてくれる。だが、怪物といわれる所以はその過激な音もそうなのだが、絶望と破滅がもたらす異形の美を表現できるからに他ならない。今年10月に発売されたニューアルバム『アックス・トゥ・フォール』は、無慈悲な暴虐性と深淵たる美しさの共鳴・共存によって筆舌しがたい芸術性と超絶的な力が宿った傑作に仕上がっている。このアルバムを引っさげてのライブ、それはそれは予想を超えた凄まじいものになるに違いない。
本当にヤバいライブになるだろう。激速で行われる破壊と再生、鮮血が吹き飛ぶ壮絶な光景。それが目の前に広がる。だが、絶対危険領域のその場所へ勇気を持って是非とも踏み込んでみたもらいたい。今までとは違った音楽の力というものを肌で体験できるのは間違いないはずだから。SMASHING MAGもそれをお伝えすべく、名古屋・大阪を取材する予定。続報をお待ちあれ。
Brutal Truth VS Converge
"Double Titans Tour In Japan Vol.2"
12/15(火)渋谷O-EAST
12/16(水)名古屋CLUB QUATTRO
12/17(木)大阪BIG CAT
※詳細、その他のスケジュールはこちらでご確認ください。
written by takuya
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