Alexis Korner

『Testament』 (US import)
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連載リレー・コラム - 第3回
これを聞かずに、死ねるか!
誰にだってあるだろう、宝物のような歌やアルバム。 そんな歌やアルバムのことを話してみよう。
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おひとりさま
「ひとりで来たの?こっちに友達でもいるの?」(もちろん英語。)
「ひとりだよ。知り合いなんていなし、全然。」(と言っているつもり。首を振っているだけ。)
「へぇ〜、勇気あるねぇ。」
海外で初めて会う人とのよくあるやりとり。まぁ確かに無謀ともいえる行動なのかも。周囲も認める重度の方向音痴が2度目の海外旅行でいきなり独りだったのだから。行き先はロンドン。3泊。メールで何度かやりとりしたことのあっただけの人に会いに。もちろん英語で会話なんて無理。それでもどうしても話を聞いてみたかった、生前の「彼」を知る人から。
「彼」とはAlexis Kornerのこと。「British Rhythm&Bluesの父」などと呼ばれたりしている。The Rolling Stonesのファンの人にはおなじみでしょうか。 Free、Small Faces、King CrimsonやLed Zeppelinからでもたどりついてしまうかも。まあとにかく、ストーンズ経由で興味をもち、試しに買ってみた1枚が、引きこもり傾向にあった人間をひとり飛行機に乗せてしまったのである。
その1枚が"Testament"というライヴ・アルバム。1曲目の"One Scotch, One Bourbon, One Beer"(John Lee Hookerのカバー)が、いきなりだがハイライト。AlexisのMCで始まるのだが、それを聞いているだけで充分に会場の雰囲気や空気感まで伝わってくる。まるで自分もその場にいるような感覚。そしてそのまま"Stump Blues"(Big Bill Broonzyのカバー)へ。「この人かなりの音楽好きのはず」と確信。鳥肌、半泣き。Colin Hodgkinson(Colosseum)によるベース1本での"32-20 Blues"(Robert Johnsonのカバー)まで、LPでいうところのSide1が聴きどころ。2人だけのステージで派手さはないが、初めの1枚としてめぐり合えたことに感謝。
ちなみに英国ではミュージシャンというよりもTVやラジオのプレゼンターとしての認知度のほうが高いようだ。残念ながら実際に彼のラジオ番組を聞いたことはない(1984年に亡くなっている)。しかしJimi Hendrixの"BBC Sessions"という2枚組CDではJimiとの共演("Hoochie Coochie Man")のほかにそのDJぶりも少しだけ聞けたりする。正直、はじめは彼と何らかの関係があったビッグネームがこんなにいたなんて思いもしなかった。ジャンルを問わず、多くのアーティストを「champion」し続けた彼の功績は大きい。
「champion」といえば、ホテルのラジオから夜遅くに流れてきたJohn Peel。自分が英国にいることを実感した瞬間(日本だと朝、出かける前に聞いていたので)。と同時に、肝心な時でさえ、「ありがとう」のひとつもまともに言えない自分のふがいなさにホント涙が止まらなくなった。初の「おひとりさま」英国旅行はそんな悔しさいっぱいのものに終わったのだった。
written by miyo
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2005
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