安物買いの銭失い...ってホンマかい? amazon攻略法
大阪から東京にやってきてみつけた、人間の性に関する関西人と関東人との大きな違いのひとつが、「高いものを買って喜ぶ関東人」と「安い買い物をして喜ぶ関西人」だった。
「あんたなぁ、これ、なんぼで買うたと思う?」
と、関西人が尋ねると、期待されている答えは、決まって「信じられないぐらい安い値段」。といっても、そこまでの裏を知っていて、あまりに安い値段を口にすると、嫌がられてしまうということをよく知っている関西人は、程良く安い値段を出して、それに対する反応を、また期待するのだ。
すると、先方は「それぐらいやと思うやろ! ところがな、ちゃうねん。これがなぁ、信じられへんでぇ」と振って、実際の値段を出すわけだ。(ちなみに、よほど安くないと、関西人の場合にはこういった会話は成立しない。ただ安いだけではなく、とんでもなく安い買い物の場合であること。これが重要なのだ。)
でも、安ければいいのか... という疑問に突き当たる。そんなときよく言われるのが安物買いの銭失い。要するに、所詮安物は安物で、値段相応のクオリティしか持っていないので、結局は損をするということなのだが、内容がほぼ同じCDの場合にこれは当てはまらない。だから、アルバムの内容を知っている限りにおいて、安ければ買いなのだ。それで損をすることはない。というので、時にチェックするのが、当サイトがアフィリエイトをしているamazon.co.jpの輸入盤セクションにある980円のコーナーやバーゲン・コーナー。特に輸入盤の980円のコーナーにはお世話になる。
たとえば、レヴューで取り上げたBlue Nileの旧作、『Peace at Last』に『Hats』、そして、『A Walk Across the Rooftop』も、原稿を書いた時点では980円で売っていた。実は、あれをきっかけにアナログでしか持っていなかったデビュー・アルバム『A Walk Across the Rooftop』を980円で買っていて、新しいアルバムばかりではなく名作なのに安く買えるあの作品もいろんな人に聞いてもらおうと紹介していたのだ。まぁ、残念なことに、その直後に値段が上がって、ちょっと買いづらい値段になったんだけど... (それでも、かなり安いけど)
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そういったアルバムの他にも、今回、結局買ってしまったのが大好きなバンド、ザ・バンドの名作の数々... というか、振り返ってみると、結局は全てのアルバムを買ってしまっている自分にあきれかえるのだが、その理由は値段の安さだけではなく、ボーナス・トラックの多さにもある。デジタル・リマスターによって音がよくなっているんだろうということは当然としても、例えば、ザ・バンドのデビュー作『Music From Big Pink』に収録されているのがなんと9曲。オリジナルに収録されることのなかったのだが、ザ・バンドが収録しようと思って録音していたカバーとか、テイク違いを聞いて、当時に思いをはせるのが、ファンとしては実に楽しいのだ。どのアルバムだったか、なかには、「テイク100...」という声が収録されている別テイクもあり、噂で聞いていた、あくまで完全なものを求め続けたザ・バンドの職人的な姿勢がこんなところからもうかがい知れて、またひとつ彼らの魅力を感じてしまうのだ。
ちなみに、今のところ、ザ・バンドに関しては980円ですべてのスタジオ・アルバムが購入可能で、そのリストは以下の通り。
『Music From Big Pink』+ 未収録6曲 + デモ曲1 + テイク違い2曲
『The Band』+ 未収録1曲+ テイク違い6曲
『Stage Fright』+ テイク違い3曲 + ラジオCM
『Cahoots』+ 未収録1曲 + テイク違い3曲 + 別ヴァージョン2曲 + ラジオCM
『Monndog Matinee』+ 未収録5曲 + テイク違い1曲
『Northern Lights-Southern Cross』+ テイク違い2曲
『Islands』+ テイク違い1曲 + シングル・ヴァージョン1曲
ということで、ファンだったら、全部買って当然なんだろうけど、デビュー作にしてザ・バンドの最高傑作(2枚目がそうだという人も多いけど)と言える『Music From Big Pink』は、ロック・ファンだったら一度は聞いて欲しいと思う。映画『Easy Rider』で使われた名曲"Weight"やディランの名曲"I Shall Be Released"は問答無用のすばらしさだし、1曲目の"Tears of Rage"も泣ける。まぁ、ポップな響きということで、初めてザ・バンドを聞いてみようという人には"It Makes No Difference"がヒットした『Northern Lights-Southern Cross』や"Georgia on My Mind"のカバーで知られる『Islands』もおすすめだし、全曲をカバーでまとめた『Monndog Matinee』もいい。ここに収められているサム・クックの名曲"A Change Is Gonna Come"なんて、とんでもなく素晴らしいヴァージョンでぼろぼろになること請け合いだ。18曲入りの『Greatest Hits』も、現時点では980円だから、これを買って代表曲を聴くものいいかもしれないけど...
ちなみに、元々2枚組のライヴ・アルバムの傑作といわれていた『Rock of Ages』に関しても、一時は1枚もののCDとして発表されていたのだが、未発表トラック満載で2枚組となって2000円強で買うことができる。このなかにはディランが歌っている4曲も収録されていて、その1曲が"Like A Rolling Stone"。となると、やっぱ手がでてしまうのだ。
さらに、当然英語なんだが、この再発売に際してかなり詳しいライナーノーツが加えられ、数々の写真なども加えられている。あまり時間がなくて全てを読んでいるわけではないのだが、録音に関しての裏話とか、これまで常識とされていたことの間違いだとかがわかって面白い。まぁ、ここまで必死になるのって熱狂的な...オタク的なファンしかいないとは思いますが。
まぁ、こういったアウト・テイクやテイク違いを聞いても、結局は、オリジナルがオリジナルとして持つ意味を再び理解したりするわけで、そういった意味でいえばオリジナルのまんまで形になるのが一番なんだろうとは思う。だからこそアルバムなのだ。ま、アナログのオリジナルを持っていて、CD化されたときには当然のように購入していて、さらに、これを買ってしまっているという意味でいえば、ひょっとして結局は安物買いの銭失いと言えないこともないけど。(笑)
ちなみに、この980円セクションにクラシック・ロックの項目があって、The Bandの他にも、The Beach Boysとか700円弱から売っているものもあるし、いわゆる名盤がかなり手頃な値段で買えるからいろいろと検索してみると楽しいかもしれない。ただ、値段の安い順に並べてみると、かなりうさんくさいものもでてくるけど... 拾いものもあるけど、よほど暇がなけりゃ全部チェックできません。(笑)こりゃ、拷問ですわ。
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あと、輸入盤だけではなくて、再販期間の切れた国内盤も時にはとんでもない値段で売りにでていることがある。例えば、若かりし頃好きだったシンガー・ソングライター、いとうたかおのデビュー・アルバム『いとうたかお』。安いなと思って買ったときは1190円だったのに、この原稿を書いている11月16日の値段はたったの500円。しまったぁ、もうちょっと待っていればよかったぁと思ったけど、それは後の祭り。でも、それからしばらくの後に発表されている佐藤博のアルバム『青空』は500円で買った。今日は525円とちょっと高くなっているけど... このあたりのアルバムになると、おそらく、知る人ぞ知るって感じで、在庫しているとそれだけで金がかかるからこういった処分価格になるのかしらん。
と、このうまみを見つけてからけっこう頻繁に国内盤の値段もチェックするようになったんだけど、キャラメルママがバックを勤めた『南正人ファースト』もけっこう安くなっているし... といっても、彼のアルバムならまずは、ファーストの前のデビュー作『回帰線』を聞くべきだけど。
ちなみに、やはりレヴューで取り上げた『春一番ライヴ74』も『春一番ライヴ75-76』も買ったときは1300円だった。今は再び値段を戻して、2185円になっているけど、2枚組であの値段は、アーティストたちにとって見れば、悲しいぐらいに安い。ということで、うまくやれば、けっして安物買いの銭失いとはならないと思うんですが、どんなもんでしょね。まぁ、同じアルバムを何度も買うということで、充分金を使ってはいるんですが....
written by hanasan |
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